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12月06日-02号

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  1. 新宮市議会 2011-12-06
    12月06日-02号


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    平成23年 12月 定例会          平成23年12月新宮市議会定例会会議録            第2日(平成23年12月6日)---------------------------------------議員定数17名、現在員17名、出席議員17名、氏名は次のとおり。                             1番  東原伸也君                             2番  前田賢一君                             3番  久保智敬君                             4番  榎本鉄也君                             5番  並河哲次君                             6番  辻本 宏君                             7番  三栗章史君                             8番  松本哲也君                             9番  松畑 玄君                            10番  松本光生君                            11番  田花 操君                            12番  上田勝之君                            13番  福田 讓君                            14番  大西 強君                            15番  前田 治君                            16番  杉原弘規君                            17番  屋敷満雄君---------------------------------------欠席議員 なし。---------------------------------------議事日程 平成23年12月6日 午前10時開議 日程1 一般質問      別冊 一般質問通告書 番号(1)から---------------------------------------会議に付した事件 日程1 一般質問      別冊 一般質問通告書 番号(1)から(3)まで---------------------------------------地方自治法第121条の規定による出席者               市長                田岡実千年君               副市長               亀井寿一郎君               企画政策部               部長                坂地伸三君               企画調整課長            中前 偉君               協働推進課長            辻 篤樹君               情報推進課長            岡田清則君               総務部               部長                小山壽行君               次長兼総務課長           上路拓司君               参事兼行政改革室長被災者支援対策室長                                 深瀬康高君               秘書課長              片山道弘君               財政課長              向井雅男君               防災対策課長            井上 登君               代表監査委員            北尾順二君               監査事務局               局長                澤 隆弘君               市民福祉部               部長                芝 悦男君               福祉事務所長兼福祉課長       浜前泰弘君               次長兼生活環境課長         中地清剛君               子育て推進課長           葛原 勇君               経済観光部               部長                鈴木俊朗君               商工観光課長            岡 雅弘君               建設農林部               部長                東 康夫君               次長兼農林水産課長農業委員会事務局長                                 津呂建二君               農林水産課主幹           坪井辰実君               都市建設課長            渕上 崇君               管理課長              勢古口博司君               熊野川行政局               局長兼住民生活課長         真砂昌弘君               会計課長              西久保 敏君               医療センター               事務長               上野山巳喜彦君               次長兼医療業務課長         北畑直也君               庶務課長              豊田正志君               水道事業所               所長                川嶋 潤君               業務課長              愛須雅文君               工務課長              垣本裕也君               消防本部               消防長               岡本秋久君               教育委員会               教育長               坂本憙信君               教育部               部長                丸山修市君               次長                平見善宣君               参事(文化複合施設担当)兼文化振興課長                                 中岡保仁君               学校教育課長            伊藤順司君---------------------------------------本会議の事務局職員               局長                嶋田喜久一郎               次長                畑尻英雄               主幹                赤松勇人               議事調査係長            岡崎友哉               庶務係長              渡爪 薫            第2日(平成23年12月6日)--------------------------------------- △開議 午前10時00分 △開議の宣告 ○議長(松本哲也君)  おはようございます。 ただいまの出席議員は17名であります。 定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。 本日の議事日程は、別紙にて配布いたしたとおりであります。御了承願います。 日程に入ります前に御報告いたします。当局より中畑会計管理者、病気のため欠席の届け出がありましたので、御報告いたします。--------------------------------------- △日程1 一般質問 ○議長(松本哲也君)  日程に入ります。 日程1、一般質問を行います。 別冊一般質問通告表により、その番号順に従い、順次発言を許可いたします。 当局の答弁は、備えつけのマイクを通して明快に答弁願います。 この際、お諮りいたします。 今期定例会一般質問の発言時間については、議会運営の都合上、答弁を含めて1人90分程度といたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(松本哲也君)  御異議なしと認めます。 よって、今期定例会一般質問の発言時間は、1人90分程度とすることに決定いたしました。--------------------------------------- △松畑玄君 ○議長(松本哲也君)  それでは、一般質問を行います。 9番、松畑議員。 ◆9番(松畑玄君) (登壇) 皆さん、おはようございます。 まず、最初に、台風12号で被災された方々へのお見舞いと、亡くなられた方々に心より御冥福をお祈り申し上げます。 それでは、通告に従い、一般質問をさせていただきます。 さきの台風12号で、新宮市は甚大な被害を受けました。人的被害では、死亡者13名、行方不明者1名、家屋被害では、全壊78棟、大規模半壊59棟、半壊163棟、床上浸水1,600棟、床下浸水1,249棟という被害でありました。 このことを踏まえ、市長にお伺いいたします。 市長の思う自治体首長の最大の責務とは何でしょうか。 ○議長(松本哲也君)  田岡市長。 ◎市長(田岡実千年君)  今回の災害を受けまして、住民の安心・安全が第一だと思っております。 ◆9番(松畑玄君)  人類は、災害からいろいろなことを学び、それを生かし、次の災害に備えるという作業を繰り返してきました。東日本大震災では多くの人命が失われ、日本全国が防災対策の見直しを余儀なくされました。 住民の生命、財産を守る安心・安全を確保するという観点から、市長は、東日本大震災から多くを学んだと思うのですが、いかがでしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  東日本大震災においては、私ども新宮市と姉妹都市であります名取市に、およそ3週間後の4月3日に訪問させていただきました。そのときに、本当にこの津波のすさまじさを目の当たりにしたわけでありますが、まずそこで最初に感じたことは、とにかく逃げる防災ということの大切さを感じております。 そして、まず人命、そして財産もどうやって守っていくのか、そういうことを考えておりました。 ◆9番(松畑玄君)  それでは、この学んだ部分が、今回の台風12号の災害でどう生かされたのか、お聞かせください。 ◎市長(田岡実千年君)  今回、なかなかその見てきたところを生かし切れなかったのかと、非常に反省しているところであります。 ◆9番(松畑玄君)  3月に東日本大震災あったわけですけど、庁内ではどのようなことを協議され、次の災害に、新宮市、これからの対策としてどのようなことを話し合われたのか、お伺いします。 ◎総務部長小山壽行君)  私ども、東南海・南海・東海地震、この三連動の地震が来るというそういったことが想定される地域でありましたので、その中で特に津波の想定高、これが今まで思っていたことは、非常に違う状況が出てきたと。そのことに対して、特にどういうふうな対策を今後とるべきかということの議論が、主な議論としてされてきたところです。 ◆9番(松畑玄君)  水害に対しては、余り議論されなかったということでよろしいでしょうか。 ◎総務部長小山壽行君)  東北の地震を受けた経験からは、我々の地震津波対策、そのことを中心とした話が出たというのが、庁内の協議の主な点でありました。
    ◆9番(松畑玄君)  今回の台風では、死亡者13名、行方不明者1名という形でとうとい命が犠牲になったわけですが、私的には天災とは言い切れない。人災の要素もかなりあったのではないかと思っておるのですが、市長の見解をお聞かせください。 ◎市長(田岡実千年君)  今回、避難勧告避難指示を出していないところで犠牲者が出たということに関しましては、発令の最高責任者であります私としましては、本当に心より反省しているところでありますし、また犠牲者の皆さんに申しわけなく思っております。 もしかしたら、避難指示出していれば助かってたんじゃないかなと今でも時々思うことがありますし、また遺族に生前のいろんなお姿を聞く中で、非常に時々報道で、この避難勧告避難指示の記事とか見るたびに、非常に胸が締めつけられる思いもしております。 そんな中で、この反省を踏まえて今後、早目の避難勧告避難指示、そしてまた空振りに終わっても出すべきだと、そういうところを今思っているところであります。 ◆9番(松畑玄君)  命を落とされた犠牲者なんですけど、ここらの地区は、旧新宮では木ノ川、相賀、南檜杖、旧熊野川町では西敷屋、篠尾、志古ですが、これらすべての地区に共通するのは、避難勧告も指示も発令されていなかったということです。 これ、なぜ発令しなかったのか、お聞かせくだせさい。 ◎総務部長小山壽行君)  熊野川地域、そのちょうど7月に台風6号が来ておりまして、そのときには熊野川町域全域に出したわけなんですけども、12号が襲来するときに、まずちょうど日足地域、このあたりが浸水エリアとして想定されましたんで、このエリアに避難勧告の発令を出しました。 その後、結果的には水かさが増す中で、熊野川地域でも安全に避難できる状況じゃなくなったというのが一つありました。それで、篠尾地域については、その段階では特段浸水エリアという想定もしておりませんでしたので、エリアとしては想定をしておりませんでした。 市内地域では、3日から4日にかけて大きな雨が降ったわけですけども、この段階で一番気になったのが、熊野川からの越水ということを気にかけておりました。 そんな中で、全体を見えなかった部分は確かにあります。そういう中で、例えば木ノ川地域、こういったエリアにはよう出していないという状況になったと思っております。 ◆9番(松畑玄君)  9月2日20時40分に日足の地区に避難勧告発令しておるんですが、これここだけ最初に出された基準というのは、やっぱり市長が危険だと判断したから出したわけですよね。 ◎市長(田岡実千年君)  台風6号、12号の前の被害のあった台風6号のときに、このあたり床上まで浸水しておりました。また、この台風12号でも浸水のおそれがあると判断をさせていただき、9月2日20時40分に出させていただきました。 ◆9番(松畑玄君)  そのときの異常な雨量、今後の予想雨量としてダムの放水等を考えたときに、川丈筋で下流域や支流の近くの集落に危険を感じなかったのか、お聞かせください。 ◎市長(田岡実千年君)  9月2日の20時40分の時点では、このような被害の想定はできておりませんでした。 ◆9番(松畑玄君)  そして、9月2日22時50分に越路トンネルが通行どめになるわけでありますが、このときも危険を予測することはできなかったんでしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  この9月2日のこの22時50分の時点でも、予測はできてなかったと思います。 ◆9番(松畑玄君)  通ってはいけないのに、そこの場所におって本当に安全なのかと。通ってはいけないんですよ、国道が。それでも危険を感じてないというのは、すごい僕としてはおかしな話だと思うんですよね。通ってはいけないんですよ、もう危険で。それでもまだ危険を感じていなかったということですね。 ◎市長(田岡実千年君)  危険は感じておりました。しかし、このような水量は予測できておらなかったということであります。 ◆9番(松畑玄君)  そのほか、関係機関からのあれなんですけど、ダム放流と熊野川水位なんですけど、一番早いところ、日足で、9月3日の8時には欠測、測定不能になっていますね。このとき、当局としてはどのようにとらえておったのか、そして危険をそのときも感じていなかったのか、お聞かせください。 ◎企画政策部長(坂地伸三君)  日足地区が、一番浸水が早いというのが、168号でちょうど20時ごろ浸水し始めたということで、そして20時40分に避難勧告はしてるんですけども、ちょうど熊野川の水位の状況と熊野川行政局の情報を得ながら避難勧告をしたわけです。 その後、熊野川の水位の欠測というのは、3日の朝5時ごろ、これは唯一の水位の情報でして、それが欠測したために情報がなかなか入りにくくなったというのが結果です。 もともと、熊野川地区いうのは、大体ダムの放水量が7,000トンで、大体、皆さんが今までの経験の数字からいきますと、7,000トンで床上のほうへ入ってくると。7,000トン以上になると床上に入ってくるというような基準水位を持ってましたので、それはこちらからいきますと甘いかもわかりませんけども、大体地域性で、地域コミュニティがかなり市域と違うて発達しておりますので、その辺、ちょっと軽く考えてたかもわかりませんけども、皆さん、そろってもうじき水が入ってくるよというような連絡体制でかなり避難しますので、そこら辺はちょっと私どもが反省しなけりゃならん点かなというふうには思ってます。 ◆9番(松畑玄君)  僕が言いたいのは、情報も入ってこない中で、ほかの地域に危険を、今回もう異常な事態だということで、ほかの地域に対して、日足、能城に関してはもう避難勧告も早くに出してたんですけど、ほかの地域に危険を感じ取れなかったかということを聞いてまして、ましてや9月3日19時に自衛隊に救助等、活動要請をしていますが、このときにもほかの地域大丈夫かと、危険じゃないかということは考えられたんじゃないかなと思うのですが、いかがでしょうか。 ◎企画政策部長(坂地伸三君)  情報がいろいろ刻々、行政局からもいろいろ入ってくるわけですけども、3日の19時にちょうど我々が机上で想像していた以上に、放流量いうんですか、熊野川の水位がかなり上がってるということを聞きまして、そこで孤立してる人がおるということの情報が入りました。直ちに、市長が、県を通じて自衛隊のほうへそういう救助の要請をしたということでございますので、我々もかなり想定していない以上の熊野川の水位が見られたということであります。 ◆9番(松畑玄君)  想定以上というか、孤立してしまうぐらいもう異常な事態になってるわけで、なぜほかの地域のことに目が向かんかったのかというのが疑問なんですけれども。 私、知人が連絡とれないということで、9月4日の8時ぐらいに越路トンネル通り南檜杖へ向かおうとしたんですけど、不可能でした。トンネルの出口から見た熊野川はすごいもので、国道168号は完全に冠水し、集落丸々のみ込んでいました。 これ、いつぐらいから、南檜杖に当たっては冠水し始めたのでしょうか。 ◎防災対策課長(井上登君)  南檜杖の浸水状況については、情報を得ていないような状況であります。 ◆9番(松畑玄君)  情報を得ていないんですね。 ◎防災対策課長(井上登君)  はい、浸水状況が本部のほうへ伝わってきていないような状況でございます。 ◆9番(松畑玄君)  今も伝わってないんですか。今もわからないまま来ておるのですか。 ◎防災対策課長(井上登君)  はい、何時ごろどこからというような感じで、すみませんが、ヒアリング、まだできておりません。必要と考えておりまして、今後各地区に入ってヒアリングはしていきたいかと思うんですけども、今のところそういう動きが、私のほうが出てきていない現状であります。 ◆9番(松畑玄君)  台風、あの災害からもう2カ月たってるわけじゃないですか。そこで、それならばその他の浸水地域については、もういつぐらいから冠水し始めたかというのは把握しておられるのでしょうか。 ◎防災対策課長(井上登君)  熊野川町の一部の地域については、住民さんにお話を聞いて、何トンぐらいの放流のときにはここまで来たよというようなのを押さえている地域もありますが、今回被害に遭いました北山水系、それと十津川水系、それと本流の上流の中の一部の地域については、まだ聞き取りを行えていない状況であります。 ◆9番(松畑玄君)  2カ月もたってまだできてないというのは、すごい……     (「3カ月です」と呼ぶ者あり) ◆9番(松畑玄君)  3カ月ですか。 できてないってこれ、これに対して、市長、どうなんでしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  発災後、各地区訪れてるところでは、それぞれに当時の状況は聞いておるところでありますが、まだ正式に防災対策課が聞いてないということであります。 ◆9番(松畑玄君)  ちょっと、問題だと思うんですけど、もうちょっとスピード感出して、その当時の実態把握できるように、よろしくお願いします。 この対象、この災害警戒すべき区域とか箇所について、過去の浸水実績、浸水想定、河川の特徴に関する情報を通じて、住民が避難行動をとる必要のある河川と区域を特定しているのか、また対象とする河川の特性を把握しているのか、お聞かせください。 ◎防災対策課長(井上登君)  これまで、熊野川町地区にありましては、頻繁に浸水がありましたやはり日足地区、それと志古というぐらいのところが対象と見ておりまして、その他の地域について判断する基準も何も持っていないのが実情であります。 それで、新宮地区にありましても、成川の水位をもとに見るということでありまして、やはり各地域それぞれの浸水に対する危険性がどこにあって、どれぐらいのところで判断していくかというようなことを見つけていかなくてはいけないというのが、今回の災害の反省であります。 ◆9番(松畑玄君)  これ、基準について、まだ定かにできてないということなんですけど、10月5日の議員説明会では、台風以後、発令基準について庁内で協議されていないとのことでしたが、その後協議されたのか、また何回ほどされたのか、その結果について教えてください。 ◎防災対策課長(井上登君)  協議の回数については覚えておりませんが、ただ防災対策課には、そういうところで避難勧告マニュアルの素案を早急につくれというような命令を受けております。 ◆9番(松畑玄君)  それ、10月5日で一回もしてないということなんですけど、それから庁内で全然協議されてないわけですか。 ◎副市長(亀井寿一郎君)  台風12号での被害発生以降、何回か大雨警報等も発令されました。そういった状況は、台風12号の災害を教訓にして、多分その後大雨警報等発令されたのは3回ぐらいあったと思います。その時点では、それぞれ早目早目の避難勧告、あるいは事前の避難等も含めて、早目の対策をとってきたと。 ですから、すぐにそういう状況に備えた対応策は、災害以降とってきたというふうには思っております。 ◆9番(松畑玄君)  まず、基準、これ平成17年に内閣府が出した緊急避難等判断伝達マニュアルガイドラインという中に、いろいろ検討手順というのは書いてまして、それには沿って何もされてないのですか。 ◎防災対策課長(井上登君)  今、そのガイドラインに基づきまして、より具体的なマニュアルをつくろうと今検討中であります。 ◆9番(松畑玄君)  17年に出したものなんですけど、防災対策について東日本大震災もそうですし、協議必ずしなければならないとこだと思うんです。 それで、12号を受けて、浸水域もいつぐらいに浸水してきたか、冠水したかということもまだできてない。これ、いつぐらいにこの整備していただけるんですか。 ◎副市長(亀井寿一郎君)  これまで、台風12号の被災以後、基本的にはまず復旧すると、仮復旧も含めて復旧するということで、災害対応に当たってきたということですので、前回特別委員会でも、私、お答えさせていただいておったんですが、反省点も含めて今後の対応策、あるいは防災対策の計画そのものもすべて見直していくと。これは、もちろん3.11の震災以降の分も含めて、海と川、山からの分、そういったものを全体的に見直していくということは、これからの作業になっていくということでございます。 ◆9番(松畑玄君)  この、先ほどから基準、基準とおっしゃっておりますが、基準があっても結局市長が判断してこの避難勧告等を出していくと。もう、市長の危機管理能力が問われる部分であります。 ガイドラインでもそうなんですけど、できるだけ具体化を図りつつも、自然現象を対象とするため、想定以上または想定外の事態も発生し得るので、総合的な判断を行うものとするとなっております。 基準がなくてでも、各地域の浸水状況、今後の予想雨量、関係機関からの情報収集等を行い、危険だと市長が判断すれば避難勧告等を発令すべきでありますし、今回に関しては何度も考えさせる機会、発令する機会がありながら発令していなかった、そこに問題があると思うのですが、いかがでしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  冒頭でも申し上げましたが、今回犠牲者が出たところに避難勧告避難指示を出せていなかった、本当に今反省しているところであります。 今後、災害で犠牲者を出さないためにも、しっかりとした状況判断を行い、早目早目の発令というところも心がけ、また先ほど議員さんもおっしゃっていただいてますその基準づくり、これいろいろとさまざまな協議が必要となってくると思いますので、こちらも進めていきたいと思っております。 ◆9番(松畑玄君)  僕としては、本当にしっかり地域のこと、反省というよりも考えてやってほしいと。それが、露呈されてるのが台風15号なんですけど、新宮市全域3万2,000人余りの人に避難勧告が出されましたが、市長は、新宮市全域、これ3万2,000人に危険を感じて発令されたのかどうか、本当に何かとりあえず出しとけとかいうような感覚でやっておられるような、感じているのは僕だけかもわかりませんけど、そういうふうにとらえてしまったんです。 それについてはどうでしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  台風12号から余り日にちもたってない中での台風15号の来襲ということで、そのときには空振りに終わってでも、とにかく身の安全を第一に考えさせていただいた中での判断でございました。 ◆9番(松畑玄君)  それじゃ、この3万2,000人余りの人間は、勧告出してどこへ避難させるつもりだったんですか。実際、避難所も開放してないとかいうようなことを聞いておりますので、余りにもちょっと無責任な出し方じゃないかと。本来なら、切迫していない状況下では、避難勧告発令するときは避難が必要な地域、これを確定して、どこの地区はどこの避難所へ避難してくださいと具体的に住民に伝えるべきであります。本当に考えておられるのかというのが、私の印象でございます。 それについてはどうでしょう。 ◎市長(田岡実千年君)  考えております。今後、指示の出し方を、その基準も含めて真剣に議論していかなければなりません。 また、その中で危険が迫った住民の皆さんにいかに逃げていただくかというところも考えながら、犠牲者の出ない避難勧告避難指示の出し方を確立していきたいと思っております。 ◆9番(松畑玄君)  この15号のときなんですけど、また台風12号のような水が来るのではないかと、不安な高齢者からの電話が多数寄せられました。また、十津川の土砂ダムが決壊し、電源開発のダムが決壊するといううわさが広がって、知り合いの中には家族ごとよその地域に避難した人もいました。 新たな混乱を生みかねませんので、しっかりと考えていただいて、きめ細やか、本当に地区、地区にどういうふうに避難してほしい、どういうふうというか、どこへ避難するとか、そういう情報も伝えながらやっていただきたいと。とりあえず全域といったらすごい市民が不信感というか、恐怖を覚えるというふうに聞いてますので、そこら辺もよろしくお願いいたします。 今後の対策なんですが、東日本大震災、その他の災害でも多数の高齢者や子供たち、本来ならば一番最初に守らなければならないのに犠牲になっております。 当局としては、要援護者対策の範囲、優先順位などを含め、どのようにとらえ協議し、どのように守っていくつもりなのか、お聞かせください。 ◎市長(田岡実千年君)  実は、この要援護者の方々にいかに逃げていただくかというところを、この東日本大震災の後、時々会議等で話をしているところであります。 ◆9番(松畑玄君)  まず一番最初にここだと思うんですね、僕。話ししてるだけなんでしょうか。 ◎防災対策課長(井上登君)  議員御指摘のとおり、要援護者をどう助けるかというのは大きな問題でもあります。 そういう中で、庁内関係課におきまして、これまで検討してまいりました。そういう中で、進めていく段階で、まずは計画をつくっていかなければいけないというところで、現状は計画の最終段階の詰めの段階でありまして、要援護者避難支援プラン、仮称でありますが、これの素案についてはできております。 これをつくった上で、今後はそれを地域、支援される方をどうしていくとか、そういうことを検討して進めていかなければならないというような喫緊の課題だとは認識しております。 ◆9番(松畑玄君)  その計画の概要とか、大まかには説明していただけないでしょうか。 ◎防災対策課長(井上登君)  あくまでも、この計画につきましては行政と地域との協働という部分のことになろうかと思いますので、行政側におきましては計画書をつくったり情報を発信したりというような形の立場で進めていくということで、地域におきましては要援護者にどのように情報を伝えるか、どのように避難の支援をしていくかというようなことを具体的に実行できるような形で進めていくような計画になろうかと思います。 ◆9番(松畑玄君)  これ、庁内で福祉部局、福祉関係の部局とは連携ちゃんととれてるんですか。 ◎防災対策課長(井上登君)  協議においては、福祉課、健康長寿課、子育て推進課等々と協議を行っております。 ◆9番(松畑玄君)  そして、この防災に関しては行政だけでカバーはし切れないと思うんです。避難支援者の協力であったり、最近では個人情報の意識が高まっておりまして、要援護者の情報の共有、活用というのがなかなか難しい状態になってきますので、庁内で連携とってもらうのももちろん大事なんですけど、市民というか、そういう福祉関係の方で、ボランティアの方であったり自主防災組織の方たちとしっかり連携をとってやっていただきたいのですが。 一番、避難に対してはこの要援護者、ここさえできていれば、僕、大丈夫だと思うんですね。1人で逃げられる方というのは逃げられますから、まず逃げられない方をいかに考えてあげられるか、そこをしっかりと考えてほしいのですが、いかがでしょうか。 ◎防災対策課長(井上登君)  この事業を進めていく段階で、いろんな問題はあろうかと思います。そういうところをできるだけきめ細かにやっていきたいとは思っております。 ◆9番(松畑玄君)  実際のところ、災害時にはほとんどが自助と共助ですよね。行政がやれることというのは1割ぐらいじゃないかということを言われてますんで、より多くの市民の方に、市民の意見を取り入れていいものをつくっていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 次の問題として、いかに住民に伝えるかということ、情報伝達ですね。 今回の災害でかなりの苦情があったと思うんですが、どうでしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  いろいろいただきました。 ◆9番(松畑玄君)  僕が聞いたあれでは、防災無線が聞き取りにくい、何を言っているかわからない。雨のときには機能しないというような御意見を市民からいただいてまして、これどのように対応していく予定なのか、そしていつごろ解消されるのかというのをちょっとお伺いしたいと思います。 ◎防災対策課長(井上登君)  防災行政無線につきましては、新宮市、旧熊野川町ともに二十数年経過しておりまして、もう経年劣化というか、老朽化しております。 そういう中で、今年度、基本設計というところの予算をいただいておりまして、その中で次の整備の計画をつくっていくという中で、まずは考えているのは、屋外子局のスピーカー、これの本数の増設など、適正配置というのをまず一番に考えております。さらには、それを補完する戸別受信機、それにかわるようなもの、それとそういうものをいろいろ手段がないか、検討しているような状況であります。 ◆9番(松畑玄君)  まだ、いつごろ、基本設計の段階で、計画としてはまだということですね。 ◎防災対策課長(井上登君)  当課としましては、24年度が実施設計、電波伝播調査というようなことをやらせていただきまして、25年度から事業ができたらいいかなと思っております。 ◆9番(松畑玄君)  これ、もういち早くやっぱり対応していかなければ、伝わってないですから、実際の話。この辺、もうちょっとスピードアップというか、迅速にできないものでしょうか。 市長、お願いします。 ◎市長(田岡実千年君)  この防災無線については、早急に設計、そしてまた施設整備を進めていくことにしております。 ◆9番(松畑玄君)  予算的には大体幾らぐらい見込んでおられるんですか。 ◎防災対策課長(井上登君)  現在の見込みですが、実施設計として2,000万円程度、あと整備につきましては10億円ぐらいを見込んでおります。 ◆9番(松畑玄君)  10億円、高いですね。これ、もっと安くならないんですか。 ◎防災対策課長(井上登君)  ある程度、最大限見積もってるんですけども、今回の整備につきましては、旧熊野川町との統合という部分もありまして、その部分で、熊野川町へ電波を飛ばすというところではかなりの設備も必要になってくるかなと思っております。 ただ、やはりやらせていただくには、災害に強いような防災行政無線というところを一番につくっていきたいと考えております。 ◆9番(松畑玄君)  これ、一体的にやろうとするから、その費用かかってくるんじゃないかと。その地域、地域に、一体的にやることよりも今後は何重の手段というか、伝達方法に厚みを出していくというほうが大事じゃないかと。その地域、地域に応じて確実に伝わる方法、それも何重も施策を打っていって、漏れなく伝わるような情報ということは考えられないのでしょうか。 ◎防災対策課長(井上登君)  当然、通信とか情報の伝達手段というのは、一つの方法ではなくて複数考える必要があるかと思っております。 ◆9番(松畑玄君)  この防災無線のほかに、どのようなことを考えておられますか。 ◎総務部長小山壽行君)  今、所管のほうでは、電話を活用した方法とか、現在でも携帯電話への行政無線の情報の伝達をさせてもらっておりますが、こういったことをこれからもたくさんの人に加入していただく、そういったことを啓発していきたいと思っております。 それと、エリアメールの活用、恐らく新しくこの防災行政無線をやりかえても、やはり家を閉め切った中で風雨が激しいという状況の中では、恐らく聞こえないということが同じように起こると思います。 そういった中では、携帯電話を持たれてる方には、ぜひ手元で何の情報が今放送されたかということがいつでも確認できるように、たくさんの方に加入いただくということがまずできることだと思っておりますので、これはいろんな出前講座あるいは町内会を通して、まず現時点でもできることなんで、お願いしていきたいとは思っております。 ◆9番(松畑玄君)  先ほどあったんですけど、このエリアメールというのは、今和歌山県登録してますよね。これ、新宮市はどうなんですか、今後やっていく予定とかは。 ◎防災対策課長(井上登君)  エリアメールにつきましては、議員おっしゃったとおり、和歌山県が登録しております。それで、このサービスはNTTドコモのサービスでありますが、これについては特に無料ということもありまして、今和歌山県が流している情報以外のところで、新宮市として活用していきたいということで、活用する方向で検討していきたいと考えております。 ◆9番(松畑玄君)  お金かからないんで、検討するというよりもやっていただくと言っていただいたほうが。 ◎防災対策課長(井上登君)  導入していきます。 ◆9番(松畑玄君)  そして、これauとかソフトバンクにもどうなんでしょうか。 ◎防災対策課長(井上登君)  ソフトバンクにつきましては、来年の2月ぐらいからというふうに聞いております。それと、auにつきましては、来年の春ごろからということを聞いております。 それで、それの対応機種が、ことしの秋冬モデルからというふうな情報を得ております。 ◆9番(松畑玄君)  これは、費用的には。 ◎防災対策課長(井上登君)  ソフトバンクにつきましては、行政側の登録については無料ですが、auにつきましては、今のところ初期費用は発生すると聞いております。 ◆9番(松畑玄君)  ほかにも費用少なく済むことであったりとか、費用かからないことあると思いますので、この伝達方法に関しては、より厚みのある本当に漏れのないようなシステムをつくっていただきたいとお願いいたします。 ○議長(松本哲也君)  質疑中でありますが、10分間程度休憩いたします。 △休憩 午前10時49分--------------------------------------- △再開 午前11時06分 ○議長(松本哲也君)  休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続行いたします。 9番、松畑議員。 ◆9番(松畑玄君) (登壇) ちょっと情報伝達について続くんですけども、厚みを出していくという上で、これは私からの提案なのですが、防災対策、地域活性化の一翼を担ってくれる情報発信源となり得るコミュニティFMを導入してはいかがかと。 和歌山県内では、FMビーチステーション、白浜町、そしてバナナFM、和歌山市、FM田辺、田辺市と3市町で実施しております。どのようなものかと言いますと、従来のFMの放送対象地域である広域放送や県域放送より狭く、小規模のイベントや場内放送などで用いられるミニFMより広い範囲で活用される放送制度です。この放送単位のサイズから、地域密着、市民参加、防災及び災害時の放送がコミュニティ放送の特徴であります。行政防災無線と比べて、コストが10分の1から100分の1程度であります。災害時の緊急避難速報、火事などの情報を即時に流す緊急情報放送、福祉、教育、商店街、議会関係等、地域のあらゆる情報を発信することができます。 11月27日の読売新聞で、「情報の要 地域FM局」という見出しで掲載されておりました。大災害が発生し、電話などの通信手段が断絶したり停電でテレビが使えなくなったりしたとき、情報伝達の威力を発揮するのがラジオだと。特に、限られたエリアを対象に、地域に密着した情報を提供するコミュニティ放送の役割は大きいということでした。 東日本大震災の発生を、西日本のコミュニティ放送局はどう受けとめ動いたのか、取り組みを報告するということで、各地域のFM局の取り組み等を紹介しておりました。災害のときこそ市民に頼りにされる放送局にしたいと、非常時の体制づくりへの取り組み、学生がリポーターとなり、市内にある避難所を紹介し、避難所の物資の備蓄状況などを伝える番組を放送等、行政にはないアイディアと機動力があると感じました。 そのほか、記事の中で、「東日本大震災、臨時に一挙に26局」ということで紹介されていました。その内容は、東日本大震災では、岩手、宮城、福島、茨城、各県内の自治体が、被災地の市民生活に密着した情報提供を目的に、臨時災害放送局を相次いで開設した。臨時災害放送局は、安否情報や電気、水道などの復旧情報などを伝えるため、総務省が自治体の申請に基づき開局を認めている。 阪神大震災以降、7放送局が開設されたが、東日本大震災では日本財団が運営資金などを助成したこともあり、一挙に26局開局したというものでした。 新宮市も、民間を支援し、その活力を活用して、コミュニティFMの開設を検討していただければと思うのですが、いかがでしょうか。 ◎情報推進課長(岡田清則君)  コミュニティ放送については、県内4カ所のコミュニティ放送、白浜、田辺、和歌山市等がやっているというふうに聞いております。 この放送は、最大出力20ワットということで免許制というふうに聞いております。この部分でも20ワットという出力の無線の放送なんですけども、FM放送で、半径5、6キロというふうには聞いておりますんで、新宮市内をカバーするのは、かなりの設備等が必要になってくるんかなというふうには思っております。 これにかわるものが防災行政無線というふうには思っておるんですけども、先ほど言われましたように、イベント等の放送というのも、そういうのを勘案すると、検討していくというのも一つの手ではないかなというふうには思っております。 ◆9番(松畑玄君)  行政防災無線と比べて、費用が10分の1から100分の1でおさまるということは、すごい魅力だと思うんです。そして、地域の情報も発信できると。 大体、例えば広角とか、あそこらへ建てた場合に、どれぐらいまで半径5キロやったらカバーできますか。 ◎情報推進課長(岡田清則君)  その無線の受信できるエリアというのは、私たちは専門ではございませんので、そういうロケーションという形では、どういうふうに受信できるかというのはちょっとわからない状況です。 ◆9番(松畑玄君)  これ、調査か何かしていただくとかいうのは、無理なんでしょうか。市長、どうでしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  このコミュニティFM放送、阪神・淡路大震災から、そしてまた先ほど議員さん言われてましたように、東日本の地震でも結構活躍したと聞いております。 今、情報推進課長、答弁させていただきましたが、私ども、ある意味その部分については素人な部分がありますので、これから研究していきたいと思います。 ◆9番(松畑玄君)  一体的にやったもの、例えば先ほど10億円かけて放送設備整えていくということなんですけれど、それがだめになってしまったら、何らかの原因で、全然伝わらないようになります。 それのことを考えたら、このコミュニティFM、この旧市内部分だけでも情報発信できたらと思っております。 地域ごとにやれることを費用対効果を考えてやっていくこと、それらが積み重なり、より厚みのある伝達方法の確立、これが大事なのではないかなと思います。 特に、コミュニティFM、無限大の可能性を秘めておりますので、前向きに検討していただくことをお願いしたいと思います。 次に、先ほど少し触れさせてもらいましたが、旧市内の浸水域の今後の対策について、熊野川沿いの地区、相筋、船町、池田からの越水が市内の浸水域を拡大させたということで、これについて今後の対策をお伺いいたします。 相筋で言うと、堤防と促進住宅の前の道、つけ根の道ですよね、あそこから浸水したのです。そして、また河原へおりていく道も、ほかのところは下向いているのにあそこだけが上向いてあります。これらが問題であったのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。 ◎都市建設課長(渕上崇君)  今、議員さんおっしゃられました現場につきましては、私ども確認しております。そして、熊野川につきましては、国が直轄河川ということで、国土交通省のほうで管理されてるんですけども、今言われましたような現場状況も国土交通省のほうも把握しておられます。 その中で、今私どもが確認してる範囲なんですけども、国交省のほうでは今応急工事が一応終わりまして、そしてこれからは復旧計画、復旧工事いうことで、今計画を策定しているというふうに、そういうように聞いております。 ◆9番(松畑玄君)  国交省が管理ということで、なかなかスピードアップも難しいとは思うんですけど、来年の台風シーズンが心配だという住民も多いですので、国交省のほうへも強く早期改修の要望をしていただきたいと思います。 そして、先日の本会議で同僚議員が質疑しておりました。補正予算に上がっている相筋のポンプの設置なんですが、渕上課長の答弁では、今回の設置のポンプの容量が、容量で対応できないけど、設置するというふうに聞こえたのですが、いかがでしょうか。 ◎都市建設課長(渕上崇君)  相筋のポンプにつきましては、樋門が3カ所ありまして、そこへ毎分8トンの工事用ポンプといいますか、工事現場で使っているポンプよりちょっと大きなポンプでありますけど、そのポンプを3カ所設置するいうことで、一応報告させていただきました。 このポンプの能力なんですけど、確かに上田議員からの質問で、私、答えさせていただいたんですけども、大規模な雨に対してはなかなか厳しいと。ただし、これは今まで新宮市内にも設置してるんですけども、市田川沿いとかそういうところへ設置してます。 これは、どういう役割かといいますと、ずっと雨が降り続けて道路が冠水してきて側溝から水があふれそうになったときなんかには、その能力が発揮されて浸水の軽減が図れるという、そういうようなポンプでありまして、現場的にも今までの経過からそういう計画もしてたものですから、一応今回では現場もそういう箇所ができ上がってますものですから、一応このポンプを設置して、今言いましたような状況のときに対応できるようにしたいと考えております。 ◆9番(松畑玄君)  今回の水害では、毎分8トンじゃだめだったわけですよね。 ◎都市建設課長(渕上崇君)  今回の雨量で言いますと、なかなか厳しいといいますか、これだけのポンプの能力では、確かに現場では対応できなかったのは現実であります。 ◆9番(松畑玄君)  そこを踏まえて、今後どうしていくのかということを、これもやっぱりとりあえずつけとけみたいな感覚になってしまうんですよね、僕からしてみたら。それ、やっぱり対応できないんやったら、つけてもどうなんかなと思うんですが、いかがでしょうか。 ◎都市建設課長(渕上崇君)  浸水には、いろいろなケースがあると思います。今回のような大規模な大水害といいますか、降雨量が3日間もあの台風のほうが停滞しまして大変な雨が降ったいうことと、そして本線の熊野川水位が上がったということが一つ、それがやはりなかなか水がはけにくいという状況ありました。 先ほど言いましたように、このポンプにつきましては、通常の大雨になりそうなときの初期段階に対しては軽減は図れるというふうに、私ども考えてまして、その点では役割を果たせる、幾分か役割を果たせるだろうかというふうに考えております。 ◆9番(松畑玄君)  結局、これだけの被害、結局そこをもう想定して今後行政としてお金をかけていくのであれば、そこを想定していかんとよくならない。また同じことになるんじゃないかと危惧するのですが、いかがでしょうか。 ◎都市建設課長(渕上崇君)  今回のような豪雨に対してのポンプとなりますと、相当の能力のポンプが必要となります。確かに、現場というよりも土地の問題とか、そしてまたポンプの能力の工事費用とか考えますと、工事費的には大変な額になりますので、この場でこれをどうかいうことは、ちょっとなかなか宿題といいますか、なかなかここで即答いうことにはなりにくいかと考えます。 ◆9番(松畑玄君)  費用がかかってでも、相筋の方たち、本当に家財道具から住むところを失ってしまったので、その費用のことは言わずに、こういう今回のこの災害の経験を通して、より前向きに、より被害ないように、減災に努められるような設備にしていただきたいとお願いいたします。 次に、元鍛冶から堀地、千穂一丁目の浸水域なのですが、なぜあれだけ浸水していったのか。相筋からの水もあったと思うんですけど、昔のこの堀の下水路が影響したのかも含めて、お聞かせください。 ◎都市建設課長(渕上崇君)  いわゆる堀地に向かって大王地からずっと水がいったという現象でありますけど、これは9月4日、ちょうど日曜日の明け方ですけども、相筋の方から、水が結構来てるという連絡きまして、私ども現場へ行きましたところ、旧熊野大橋からずっと国道42号に向かって水が入ってきてました。その水は、国道を走った水もありますけども、あそこの紀陽銀行新宮支店前の交差点は、三重県から来ますと舗装の路面が、速玉大社へ向かってちょっと斜めに勾配をつけてる路面になってます。その路面の勾配どおりに、水が、国道へ行く水と速玉大社に向かって曲がっていく水というふうに分かれてました。その水は、どちらかというと速玉大社に向かって曲がっていく水のほうが多かったのを確認してます。その水が、速玉大社に向かって行き、そしてまた相筋方面から来る水とが合流しまして、大王地を通って口山、そして堀地のほうへ向かったというので、私どもは確認しております。 ですから、今回はもちろん上から降った水もありますけども、ちょっと川の水と、大変相当な水が堀地のあの神倉堀端下水路でありますけども、そこへ相当数の水がかたまったんじゃないかと、私どもは考えております。
    ◆9番(松畑玄君)  その下水路はどこらにあるんですか。その大王地からって、元鍛冶のほうからやったらどこらからあるんですか。 ◎都市建設課長(渕上崇君)  ちょうど、神倉堀端都市下水路は堀地の昔ながらの石積みの水路でありますけども、この水路は大王地方面からも集まり、そしてまた横町とか谷王子のあたりの昔の新宮の城下町のお堀があった伊佐田の堀からの分がずっと全部集まってますんで、確かに雨降ったときは、ここへは集中するという現象は今までもありました。 ◆9番(松畑玄君)  住民の人から、ちょっといろいろ御意見いただいたんですけど、市内の行き場のない水が集まってくると。また、台風シーズンになると怖いというあれがありまして、今後の対策について、これは都市計画も含めてちょっとお聞かせいただきたいと思います。 ◎都市建設課長(渕上崇君)  この下水路につきましては、新宮高校裏の磐盾橋から神倉堀端都市下水路としまして、平成に入ってからずっと整備が、千穂小学校の裏まで整備がなされてきました。そして、また堀地のここのところにつきましても、家が迫ってるんですけども、歩道をつけたり、その中でも水路を拡幅するためにやってきた状況であります。 そういうような中で、今後そこのところを工事がどうなのか、以前田花議員からも質問受けたことがあるんですけども、あそこの水路をするとなりますと、市道もありますし、家が迫ってまして、工事としてはなかなか厳しい現場かと想定されてます。 そんな中で、私どもとしましては、まだあの周辺の市道には側溝のないところとか、いろいろありますんで、そういうふうな方面で対応していきたい。通常の大雨とか、そんなときにちょっとでも対応できるようにということで考えております。 ◆9番(松畑玄君)  この老朽化と下水路の容量というか、能力に関してはどうなんでしょうか。 ◎都市建設課長(渕上崇君)  都市計画上の都市下水路といいますのは、1時間当たり最高このぐらいの雨の想定ということで、計算として流路を確保し、そして管の太さとか、そういうようなものを想定して計画的にやってきた経過があります。 そういう中で、今回は計算以上の豪雨といいますか、そして川からの水がありましたので、今回がどういうふうな状況か、今後私どもももう一遍分析しながら参考としていきたいというふうに考えてます。 ◆9番(松畑玄君)  あそこらの地域は、高齢者の単身世帯も増加しておりまして、来年4月からは神倉小学校への丹鶴区からの通学路にもなります。早期の改修と見直しというのを強く要望したいと思います。 それでは、次、五新なのですが、五新の地域の浸水域なんですが、熊野川の本流から旧越路トンネルを越えてどんどん浸水してきたということで、台風12号被害に係る概要でもそのことについて書かれていませんでした。 これ、どうなのでしょうか。 ◎都市建設課長(渕上崇君)  議員おっしゃられるのは、現場は越路のトンネルから下ってきた一番坂っていいますか、道路がちょうど坂の部分から水平部分になった箇所あたりかと思います。 ここにつきましては、ちょっと市道とそしてこの国道168号は県の管理道路ということで、ちょうど交差する分であります。 今回の浸水状況を、私ども、現場については確認しておりますので、今後県と一度現場等を確認しながら、今後の対策について協議していきたいと考えております。 ◆9番(松畑玄君)  ここも、早期に対応をよろしくお願いいたします。 実際に、もう使われてないから、閉めたってほしいとかいう意見も大分出てきたので、それもまた県と協議していただいて解消していただきたいと思います。 ◎企画政策部長(坂地伸三君)  今の旧越路トンネルから熊野川の水がこちらのほうへ流れたんではないかという話なんですけども、私ども、ちょうどあそこに山一製材がありますけども、そこのつかった水位を現場でレベルで見まして、そこからは溢水はしてません。それで、旧トンネルからどんどん水が市内へ流れたんじゃないかというようなそういううわさがありましたけども、現地で確認しましたところ、まだ2メートルぐらいの差がありますので、そのことについては、トンネルから水が流れてないということでお願いします。 ◆9番(松畑玄君)  そこら辺も、私も、ちょっと自分見たわけじゃないので、独自に地域の人に聞き取り調査等をして調べていきたいと思います。 それで、地区ごとに課題はあると思いますが、少しでも確実に解消していくことが今後の防災、減災につながると思いますので、よろしくお願いします。 これ、最後の質問なんですけど、今回の災害で実感したのは、水の確保の重要性であります。飲料水が最重要課題でありますが、生活用水の確保も重要であります。 ある福祉施設では、ふろ、トイレ、洗濯水、すべて井水、井戸水で賄っており、被災後は近隣住民にふろ、トイレを開放し、災害時に井戸が活躍したという事例があります。また、民家の井戸、飲食店の井戸、漁協さんの井戸、これらが大活躍しておりまして、幸い新宮市には井戸結構残ってると思いますので、これを活用しない手はないと思うのですが、いかがでしょうか。 ◎防災対策課長(井上登君)  いろんなところから井戸水を供給した、それで役に立ったという話はお聞きしております。 それで、井戸水の活用につきましては、古い話になりますが、平成7年度、約15年前に一度町内会長さんを通じて調査をした経緯があります。そのときは、96基ありまして、そのうち使っている井戸が49基であったと。それで、休止中の井戸が47基でありまして、55件の水質検査を行っております。それで、そのうち飲料水として適していたのが24件というようなことでありました。 それを進める上で、所有者等に公表してもよいかというような調査も行っておりますが、それから公開するまでには至らなかったということで今まで来ております。 それで、当課としましても、生活用水の確保、井戸水というところは、今回の断水を通じて必要という認識がありまして、井戸の状況をまずは調査から進めていきたいと考えております。 ◆9番(松畑玄君)  これ、多分飲める水の井戸とか、たくさんあると思います。でも、水質のいい井戸には、災害時には市民に開放するということで、年間の保守管理料というか、管理費ぐらいは市が負担して井戸マップ的なものを作成して、この間あった高いところマップとリンクさせていただけないでしょうか、市長にお伺いします。 ◎市長(田岡実千年君)  今、防災対策課長も答えさせていただきましたが、これから公開、非公開等、いろいろ問題あるわけでありますが、なるべくそういう公開してもいいよと言っていただけるなら、そういう高いところマップに加えるのも非常に有効的なことだと思っておりますし、また水については、本当に市民3万2,000人余り、そして今回ボランティアで入っていただいた方等に、本当に全員に御迷惑おかけしております。 井戸もさることながら、この熊野川の取水口のポンプ等も再整備させていただいて、断水はしないということにしなければならないと感じております。 ◆9番(松畑玄君)  この水の件にしてもそうなんですけど、より厚みのある、何重にもカバーできるようなシステムを確立していただきたいと思います。 答弁いろいろ聞いてたんですが、まだ想定外とか予想以上とかいうのが出てきそうな感覚なんですが、東日本大震災、台風12号、これらはすべて今となっては想定内であります。今後来るであろう東南海・南海地震に備え、当局、議会、市民一丸となって、防災、減災に努めていくことをお願いし、一般質問を終わらせていただきたいと思います。 ○議長(松本哲也君)  午後1時まで休憩いたします。 △休憩 午前11時34分--------------------------------------- △再開 午後1時00分 △大西強君 ○議長(松本哲也君)  休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続行いたします。 14番、大西議員。 ◆14番(大西強君) (登壇) 一般質問を行います。 市長の政治姿勢について一般質問を行いますが、市長、質問時間が制限されているんで、言いたいこといっぱいあるんやけど、時間がちょっと苦しいんで、原稿ははしょって読むんで、退屈やと思わんとよう聞いてくれますか、お願いします。 3項目について通告しておりますが、質問の趣旨はすべて仁義について市長の政治姿勢を問うものです。 いわば、その3項目は例題ととらえてください。しかし、2項、3項については12号台風の豪雨災害の復旧、復興に集中しなければならない時期なので、緊急性がないので提言という形で一応収束しておきますので、復旧に一段落した時点で御検討をお願いいたします。 1項の世界遺産の森、損壊事件については、森林組合の問題が絡んでおり、復旧、復興に密接に関係があり緊急を要するので、この問題を重点的に質問をします。 質問の趣旨は、今言いましたように、仁義についてであります。 3月議会であなたに質問したことでありますが、あなたは、田岡市政は、行政は市民のためにあるとの理念のもとに行政を運営すると強調しています。それに対して、私は、市民本意の政治は私とは思いは同じだと、ならば政治の根本を仁義に置くべきである、すなわち思いやりと正義を重んじるべきであると進言してきました。果たして、新宮市政、市長、議会に正義があるのかとの質問です。 市長、あなたは、この世界遺産損壊事件について新聞に、あってはならない事件である、再発防止の観点からさらに事件の全容を解明していただきたいとコメントしていますが、なぜこのようなあってはならない事件が発生したか、その原因は何だとお考えですか。 私は、今、紀の川市の副市長も捕まっています、政治家、行政の職員、検察官までも、連日公務員の不正事件が報道されています。私は、これらはすべて正義感の欠如にあると思ってます。 これから質問に入りますが、私の質問は難しくて理解しにくいと思いますので、簡単に理解できるように、正義の概念についてもう一度説明しておきますから、市長、メモをしてください。 正義とは、自己の利害、得失を後回しにして、道理に従って公共のために尽くすこと、おのれの損得は後回しにして、道理に従って公共のために尽くすことであります。 これを分母にして、さまざまな問題を割り切っていただきたいということであります。 例えば、この世界遺産の森損壊事件において、上田勝之議員に正義はあるかと問えば、自己の利益を優先して道理に合わない不正な行為で公共の財産を破壊して公共に損害を与えた、正義の反対、すなわち不正義そのものであります。 これに対して、私は、この事件について議会に調査委員会を設置して厳密に調査する必要があるとして、調査委員会設置案を提案したわけでありますが、議会はこれを否決した。この議会に正義はあるかと問えば、係る問題について、その原因、被害状況、責任の所在、処分等について調査して、再発防止などの行政政策に生かす、あるいは市民に報告させるなどのために、地方自治法は議会にのみ強制権を伴う強力な権限を付与しているのであります。すなわち、議会に重大な責任を負わせているのであって、この最も重要な責任を放棄する、任務を怠ることは全く道理に合わない行為であり、かつ市民から負託された責任を果たさないということは公共のために尽くさない、すなわち不正義以外の何物でもないのであります。公共のために尽くすこと、務めることを職業にしている。であるから、市長、我々議員、後ろの職員、みんな公務員と呼ぶわけでしょう。公共のために務める。 このように、正義感の欠如がこのような事件を起こす原因であると思うのであります。 また、この事件のように、予算を扱う市議会議員が市から補助金をもらう、また工事を受注する団体の役員をする、あろうことか、市の監査委員に就任している。監査を受ける側の団体の役員が、これを監査する側の市の監査委員になる。2足、3足のわらじを履く。道理の通らないことが平気で行われている。 今まで私がその弊害を指摘するたびに、法律に違反していないと言って言い逃れをする。隣の那智勝浦町は、議員の倫理条例を設置しているから、このことは違法であります。新宮は、条例がないから構わないのですか。規則を定めなければ倫理が守れないのですか。恥ずかしくありませんか。前にも言ったが、和歌山市は、たばこのポイ捨て条例がありますが、たばこの吸い殻を道路に捨てると違反で捕まります。新宮は、条例がないからたばこの吸い殻をぽいぽい道端へ捨ててもいいんですか。 我々が守るべきは道理であって、こういう、法律に触れなければ何をしても構わんのだという土壌が、こういう事件が起こる原因であります。市議会議員である上田議員が、市から多額の交付金や助成金を受け、工事を受注する団体の役員をする、この異常、不合理を許している議会のだらしなさがこの事件の原因であります。 私が、このような不合理を長年強く批判し改革を訴えてきたことは、ここにいるほとんどの議員はみんな知ってるんじゃないですか。 だからこそ、市長に正義を重んじる、正義を尊重する政治をしてくれと言っているのです。また、ここで市長に言えば議員も聞いているだろうと思っているから、一生懸命に訴えるのですが、この議会は一向によくならない。ますます堕落しているように思えてならないのであります。 5月に、世界遺産の森が破壊されるという事件が発生したわけですが、これは市民の身体、生命、財産を保護、管理する最高責任者の市長の失態であります。我々市議会は市長の監督機関でありますから、当然これを調査して市長の管理責任を追及するのが任務であります。 また、この犯行を実行したのは森林組合であります。森林組合には市から多額の交付金、助成金が交付されています。この予算を決めるのは、我々市議会であります。市から助成を受け事業を受注している業者でありながら市の担当者の指示に従わず市民の財産を破壊する悪質な団体、業者に市民の大切な税金を投入していた責任は、我々議会にあるのであります。 その上、この犯行が森林組合の理事であり現職の市議会議員である上田勝之議員の指示によるものである疑いが持ち上がったのであります。ならば、我々議会は市長に対する監督権、調査権を持っていますが、市長は議員に対する監督権も調査権もないわけです。当然、我々議会が調査をして真相を究明するのが責務であります。 それで、私は、調査委員会の設置案を提案したわけでありますが、あろうことか、これを議会は否決したのであります。しかも13対3であります。いかにこの議会が無責任、不正義、堕落しているといっても余りにもひどい、情けなく思うのであります。 市長は権力者でありますが、議員は権力者ではありません。しかし、議会の過半数の議決は権力であります。市長も及びません。私は、権力の不正、不正義に命をかけて闘う、不正義を正すのが市民から負託された私の責任であると自覚しておりますので、今後この議会の責任は厳しく追及するということであります。 また、この私の調査委員会設置案が否決されたことが新聞で報道された後、一般市民から、一般市民といっても元公務員ですが、大西、おまえ上田勝之をえらい攻撃しているそうやが、世界遺産か何か知らんけど、あんなものほうっておいたら勝手に生えてくる、相筋の人は日当たりがようなったといって喜んでいるんやと、もう攻撃はやめろと、おまえ、上田がトップ当選したんでねたんでいるんと違うかと言われた。唖然とするというか、正直吐き気がした。 市長、この社会は正しいことをする者が評価されて、不正なことをする者が批判される、それが真っ当な社会ではありませんか。正しいことをする者が批判されて、不正なことをした者が同情される、これが真っ当な社会と言えますか。 私は、ますますこの問題、上田議員の行為の不正義、社会的害悪、これを追及して市民に知らせなければ、市民にも不正義がはびこる、正義が廃ることになると危惧しているわけであります。 ところで、その6月議会で私の議案提案理由の説明の質疑の際、前田賢一議員が私に、あなたは常に自分の意見に反対する者を責める、攻撃すると言って私を侮辱したわけであります。私は、私に反対する者を攻撃するなどは私の生き方ではない、あり得ないと言って反論したんです。私は、自分の意見に反対する者を攻撃するなどということはあってはならん、してはならんというのが、私の信条なんです。信念なんです。 ですから、田岡市長、あなたが市長に就任してすぐに、私はあなたに対して、自分に従う、耳ざわりのいいことばかりを言うイエスマンばかりを登用してはならん、堂々と反論してくる者も登用せなあかんと進言しました。この信条こそ、市長は理解しなければならないと思います。 私は市議会議員ですが、市長、あなたは何百人もの職員を統率し、人事権を掌握する、文字どおり君子であります。 よく例に挙げる孔子の教えですが、こう言ってます。「君子は言を以て人を挙げず、人を以て言を廃せず」と教えています。自分が気に入らない者、常日ごろ信用が置けないと思っている者でも、その人が言っている正しい意見まで排除してはならないということであります。 私は、人を批判、攻撃することはないのであって、政治、行政上の不正義、不正行為、その行為を批判するのであります。 この件に関しては、上田議員の行為であるから上田議員の名前を挙げている。これが、市長がやったんなら市長を批判すると。私がやったんなら、私は私自身を批判して議員をやめます。そういうことです。 ところで、市長、正義、不正義との意見の違いを混同してもらっては困るので、少し説明しておきます。正義、不正義と意見の違いを混同しているんですね、この議会は。例えばですよ、僕、今言いますように意見の違い、意見の違いは認め合うべきなんですね。正義、不正義と違うんですよ。ですから、なぜ私は人の意見を攻撃することがないかといえば、市長、私と市長と意見いつも違いますよね。ですから、意見の違いというのは道理ですよね。道理は一つじゃないんですよ。道理というのは幾つもある。正しい道理をね。正しい道理というのは一つじゃない。幾つもある。 例えばですよ、さきの集中豪雨で、市長は、避難勧告が遅かったと批判された。それは、人命が第一であるから避難勧告は早目に出すべきだという意見であります。それに対して、市長は、余り予報が外れるとオオカミ少年になっては困ると応じました。市長、どちらも道理であります。市長がどちらを採用するか、市民の命を守るための方策です、二つとも。今言った、例に挙げたのは。その道理はどちらも道理があるんだけど、その道理は二つとも市民の命を守るということで議論しているんですよ。ですから、市長がどちらを採用するかの問題なんですね。そうですね。だから、これが意見の相違というので、正義と正義を議論するのが意見の相違であって、正義と不正義を意見の相違とは言わない。正義が正しいということ、正義が正しいに間違いないでしょう、正義が正しいということは。 本論に入ります。 しかし、私は、正義を立てようにも現実的に調査委員会の設置案は否決されてしまったので、私にはどうすることもできない。かといって、ほかのこの無責任な議員らと違って、私は、市民から負託された責務、任務はなおざりにできないわけです。給料を返すか辞職するかしかない。どうすればいいのか。何とかならないものかと考えたのですが、そこで調査委員会の設置に反対するのに、前田賢一議員が、調査委員会は必要ないと、警察に任せたらええと、捜査は捜査のプロに任せたらええんやと反対した。市長は市長で、警察に任せてる、捜査の妨害になったら悪いといって私の調査に協力してくれない。となれば、仕方がない。警察に任せますか。 この調査権限と責任を持つ議会がですよ、権限もない、責任もない警察に任せること自体が到底道理が通らないでしょう。無責任きわまりないことでありますけれども、けれどもですよ、今となったらこの市政調査権は刑事責任、行政責任、民事責任、道義的責任、すべてを包含した市政調査権なんですよ。警察は、民事責任なんか追及してくれません、民事不介入の原則でね。してくれないですよ。 しかし、市長は、警察に任せているからと私の調査に協力してくれないんですよ。そうなったら、この刑事責任の分、犯罪にかかわる部分を、だけを警察に任せるということは可能ですよね。可能なんですよ。ということは、私に、調査委員会はつくる必要ないと、警察に任せたらええんやということは、私に上田議員を警察に突き出せということですね。警察へ告発しなければ、警察は調べてくれませんよ。権限ないのに。警察に任せるとはそういうことです。上田議員を警察へ告発する。いいですか。刑事訴訟法第242条、「司法警察員は、告訴又は告発を受けたときは、速やかにこれに関する書類及び証拠物を検察官に送付しなければならない。」 これで告訴、告発したときに証拠物を捜査する義務が生じるんです、警察は。わかりますね。私に警察へということは、上田議員を警察に突き出せということです。 私は、違うんですよ。私は、議会内部で調査して、上田議員の情状意見も聞いた上で、議会みんなで問題の解決を話し合って結論を出すべきだと。民主的な方法をとるために、調査委員会設置議案を出したんです。しかし、上田議員自身がこの議案に反対している以上、やむを得ない。今後は、私一人の判断で上田議員の責任を追及することにならざるを得ないのであります。 そこで、議会も警察に任せといって調査しようともしないし、市長も警察に任せているからといって私の調査権を妨害しているわけでありますが、市長、あんたは本当に警察に任せてるんですか。6月議会で私にそう言うた。上田議員の資料を提出せえと言ったら、出せませんと、警察に任せるんで捜査妨害になったら悪いって、あんた、拒否したんですよ。本当に警察に任せたんですか。何を任せたんですか。 ○議長(松本哲也君)  田岡市長。 ◎市長(田岡実千年君)  上田議員がどうということではなくて、今回の4月の森林伐採の全容を明らかにしていただきたいということで警察へお願いしまして、過日、捜査終わったという報告をいただきました。 ◆14番(大西強君)  それは、市長、新聞に載ってますよ。載ってるじゃないですか。世界遺産の森が誤って伐採された問題で、新宮市長から告発を受け、捜査していた県警本部は16日に上田議員らを文化財保護法、自然公園法、森林法の違反で和歌山地検新宮支部に書類送検したと載ってますよ。あなた、これで告発したんでしょう。教育委員会と告発したんでしょう。したんですよね。 警察に任せた。何が解明されたんですか。警察へ任せて何が真相が解明されたんですかと聞いてるんですけど、市長、何も解明されてないじゃないですか。世界遺産の森が伐採されたと、それは上田議員が勝手にやったことで、上田議員が指示して勝手にやった。新聞にも書いてある、市議ら書類送検、世界遺産の森伐採問題といって。上田容疑者も森林組合も、森林が世界遺産に登録されていることを知らなかった、誤って伐採されたと報道されているじゃないですか。こんなことは、世界遺産の森が破壊されたんだけど、これをやったのは上田議員やと、そやけど上田議員は知らなんだと言うているのは警察へ行く前からわかってるじゃないですか。何が警察へ頼んで真相がわかるんですか。そんなことはわかっている。 それで、市長、あなた、その下にあってはならない事件だと、半年たって一つの区切りを迎えたと、再発の防止の観点からさらに事件の全容を明確にしていただきたいと語ったと。市長、再発防止の観点からさらに事件の全容を解明していただきたい、だれに頼んでるんですか。僕に。議会は、責任のある議会は調査せん言いやるで。いや、あんたは調査権がないんでわかってますよ。市長は、それで再発防止のためにこの事件をさらに解明してほしいと希望を述べているんですけど、だれに対して希望を述べているんですか。 ◎市長(田岡実千年君)  警察が調べたことを検察へ書類を送っていただいたという報告を受けましたので、検察でさらに真相が明らかになると思っております。 ◆14番(大西強君)  なるわけないじゃないですか。僕が議案を提案したとき言うたでしょう。この問題は議会でやるべきで、地方自治法第100条で議会に権限が任されて、議会に責任があるんだと。警察へ行っても警察はそれが犯罪を構成するかどうか調べるだけで、あるいはその犯罪を構成すると思ったらもちろん参考人の聴取もとってますよ。するけれども、真相なんか市民に報告しない。何もわからないですよ、そうでしょう。だから、議会で調査するべきだと。議会がせんいうので、僕は個人の調査権を持ってますから、個人だから任意ですけど、だからあなたたちに協力してくれと、私の調査に協力してくれと、資料出してくれ、答弁してくれといっても捜査妨害になるからといってしない。ですから、何も、あれでしょう、それやったら市長、誤って伐採されたといって報道されているんですよ。誤って伐採されたんですか。違うじゃないですか。坪井主幹が絶対あかんぞと言いやるのを。坪井主幹が絶対あかんぞと言いやるのを無理無体に検査が終わってから市の監督が引き揚げた後、悪意を持って計画的に伐採したんでしょう。誤って伐採したといって、そんな報道ありますか。市民、誤解しますよ。上田議員は言うておる、初めから。上田議員の言いやるのを、補強するようなものじゃないですか。そうでしょう。上田議員は世界遺産とは知らなかったとか、保安林と知らなかったと言っているが、そんな子供だましの言いわけは警察へ通用してもこの議会では通用しない。 元出身やから、警察に能力ないと誤解されたら悪いので説明しますけど、市長、もともと警察には権限がないんですよ、能力あるなしじゃなくてね。だから、上田議員であろうが、森林組合の職員であろうが、警察へ行ってうそを言おうが、言いたないことを言わなんでも、何も罪にならないんですよ。議会の百条調査権と全然違うんですよ。警察は聞くだけですよ。上田さん、世界遺産と知らなんだんですか言うて。知っておったと言うたら処罰受けるから、知らんと言うでしょう。そうすると、疑わしきは罰せず、刑事法の原則は、民主刑事法は疑わしきは被疑者の有利、知ってるでしょう。だから、言うわけないじゃないですか。 そしたら、上田議員は本当に知らなんだんですか。私は、上田議員は知ってたと思う。その理由を説明します。市長、何でこういうことが出てくるかといったら、さっきも何かのあれであったが、坪井主幹が、世界遺産やとか保安林やとか、説明したとか説明しなかったと水かけ論を先に出してくるでしょう。だから、惑わされるんですよ。それは、坪井主幹が世界遺産やとか保安林やというのを何で説明せんなんですか。坪井主幹がだめや言ったらだめなんですよ。世界遺産やから、保安林やからだめなんですよ。わかるでしょう。だから、それは問題ない。上田議員が知ったったか知らんかということが問題なんでしょう。すぐ、当局のせいにするけど。上田議員は市議会議員ですよ。上田議員が知ってたか知らなかったかの問題、わかるのう。 いいですか。上田議員は住民から頼まれて、森がうっとうしいと、日当たりええようにしてくれいうて頼まれたんですよ。そうでしょう。それで、坪井主幹に頼んだ。上田議員は、ここで何年も議長をした実力議員ですよ。有力議員でしょう。頼んでいる相手は市役所の職員ですよ。頭下げて、もっと刈ったってくれと言うけど、坪井主幹が絶対あかん言うた。何でやと、聞くのが当たり前やろう。子供でもわかる。違うか。市議会議員ですよ、僕らは。 住民の要望を市長に伝えて、当局に伝えて、あかんのやいうて、理由もなしにあかんのやいうて、それは言うわけないでしょう。あかん言われた議員は、何であかんのやと、どうしてあかんのやと、予算ないんかと聞くのは当たり前やないですか。聞かんということはあり得ない。知ってたら聞く必要ないんでね。知らんとしたらですよ、上田議員が知らなんだとしたら絶対聞くでしょう。知ってたら聞く必要ないじゃないですか。そのときに、坪井主幹が、市議会議員で有力議員に、理由もなしに、おれがあかん言うたらあかんのやと言いますか。冗談じゃない。そんな子供でもわかるようなことを言ったら。もし聞かれたら、坪井主幹は、もう議員さん、すみません、これ世界遺産なんで、これ保安林なんで、もうこれ以上切れないんです言うて説明するのは当たり前や。 いいですか、刑事法は今言ったように疑わしきは罰せずなんですよ。 しかし、行政責任、民事責任は社会通念、社会常識が優先する。ですから、そういう社会常識、社会通念上、民事責任があるんか、行政責任があるんかを我々議会が調査するんですよ。わかるのう。 だから、上田議員はそれ以上切ったらならんいう理由を知ってたから、わざわざ検査が終わってから伐採を指示してるんです。悪うない思ったら検査の前に切りますよ。ですから、上田議員がですよ、私の今言うてることに反論があるんやったら、調査委員会設置して、調査委員会で堂々と反論したらいいんじゃないですか。調査委員会を設置しないから、私は想像で言わざるを得んでしょう、社会通念、社会常識にのっとって。みんな、そこを理解せなあかん。それを、初めから世界遺産だとか。我々議会、問題にするのは、それは世界遺産は大事なんですよ。大事だけど、多額の予算を、市民の税金をつぎ込んでる森林組合が、そこの理事してる現職の議員が当局の監督官の指示に従わんと、絶対切ったらあかんと言うてるのを無理やり切って市民に損害を与える、そのことが問題なんでしょう。市長、初めから言うてる、あんたに。説明会のときから言うてる。文化財保護法にこだわったらあかんでと、本当にこういう事件がなぜ起きたかということはそこじゃないんやと、もっと大事なことがあるからといって、僕は、調査委員会をつくりたかったわけです。 だから、市長は、もう調査委員会がないんやから警察や検察庁へ頼らなならんですわね。ならんのやったら、警察へ訴えなんだら、文化財保護法で訴えておるから文化財保護法で調べて警察は検察庁へ送っておるじゃないですか、これ。 市長、そしたら刑法第261条器物損壊罪で告訴してますか、どうですか。 ◎市長(田岡実千年君)  しておりません。 ◆14番(大西強君)  刑法第246条詐欺罪で告訴してますか。 ◎市長(田岡実千年君)  しておりません。 ◆14番(大西強君)  刑法第247条背任罪で告訴してますか。 ◎市長(田岡実千年君)  しておりません。 ◆14番(大西強君)  市長、あんた、警察に任せると言いながら、私が調査したかったのに全然してないじゃないじゃないですか。世界遺産の森が伐採された件なんか警察に任せておいたらいいんですよ。これ、文化財保護法違反です。 今言うたように、我々議会の大事なのは、行政から、新宮市から税金で補助してもらってる、そうでしょう、なおかつ工事を受注してる、その森林組合に市の担当幹部の指示に従わんと検査が終わってからこれを丸坊主にするなんてこと、こんな重大な問題ないでしょう。どうなるんですか。我々議会が一番大事で、私が一番調べてほしいことを警察へ言わないで、私には、いや、捜査の妨害になったら悪いからというて資料を出してくれないんですから。そうでしょう。本当に、市長、無責任やで。議会が悪いんやよ、議会が悪いけども、市長、市長には調査権ないんやから、それは警察に頼まな仕方ないんですよ。だから議会が悪いんで、そやけども市長も今言ったように、僕は調査しよう思うて、質疑、質問は調査ですから、それに対して協力してくれない。ですから、警察の捜査にも協力するし、議会の調査にも協力するというたら話はわかるんですよ。権限もない警察へ、責任のない警察へ、国民として、単純ですよ、国民として道義的な警察の調査に協力するのは別ですけど、法的に、あなたは議会の監督を受ける立場ですから、地方自治法上、議会の調査に優先して協力するのが筋であって、警察の捜査に協力せんならんからというて議会の調査に協力せんというのは、これは今言ったように主客転倒なんで、その間違いは正してくださいよと。そしたら、市長、僕がもう調べておいて、議会のこれ調査委員会ないから仕方ないです。警察へ頼めというんやから警察へ頼まなあかんね、市長。 刑法第261条器物損壊罪、「他人の物を損壊し、又は傷害した者は、3年以下の懲役又は30万円以下の罰金若しくは科料に処する。」 いいですか、市長、あなたは、市民から預かった大事な財産を、文化財を何者かに破壊されたんですよ。その犯人を捜してくれというて警察に頼むのが本当でしょう。なぜ告発しない、なぜ告訴しない。あなたの責任じゃないですか。市民から預かっている財産を何者かに破壊されたんやから、犯人を捕まえてくれいうて、何で刑法第261条器物損壊罪でなぜ告訴してない。文化財保護法違反は、文化財を知らなんだら犯罪を構成しないんですよ。しかし、刑法の第261条は、器物損壊罪は他人のものやいうのをわかったったら罪ですよ。上田議員は認めているんですよ、私が指示した言うて。それやのに、何で上田議員を器物損壊で何で告訴しないんですか。おかしいと思いませんか。だから、誤って伐採されたと報道されるんですよ、半年もたって今ごろ。 市民は、それは、ああ、上田さんは知らなんだんやなと、市民に頼まれてやったんやなと、知らんとやったんやな、気の毒にいうて、それで通るでしょう。そんな、そういうガセ、にせの情報を市民にするものじゃない。だから、僕は、ちゃんと議会で究明して、そして正しいこと、わかっている真実を市民に報告したかったから調査委員会つくりたかったんです。 市長、だから、あんたはこれしてないんです、告訴を。あんたの責任じゃないですか。犯罪者を見逃しておる。いいですか、これは親告罪なんで、市長、告訴せなんだら警察は調べられない、親告罪ですから。告訴の時効は6カ月やからね。これ、もう6カ月たってるんですよ。だから、上田議員は刑法第261条に違反して犯罪を犯したのは事実であっても、もう上田議員は処罰されないです。いいですか。されないんですよ。時効やから、警察受け付けてくれませんよ。ですから、市長、刑事法いうのはそういうものなんですよ。いいですか。みんな警察に任せたらええんやと、判決を待ったらええんやと言うけど、例えば上田議員がこれ認めたとしましょうか、私がやりましたと。そのときに、それが事実であっても、警察が、おまえ、上田、隠しやったら承知せんぞ言うて、一発ほっぺた張ったら、もうそれ無罪ですよ。いいですね。本人が認めても取り調べの不備、これね、市長、6カ月以内に告訴せなんだら無効になるものをしてない。それで、犯罪を犯した者を処罰できないんです、それが刑事法。 しかし、民事責任、行政責任、道義的責任は、市長、警察は免れても我々の議会はそれを許すはずがない。さっき言うたように、民事責任、行政責任というのは疑わしきは罰すると言うたらおかしいけど、疑わしきは市民みんなの常識のもとで判定するんですよ。その権限が、議会に地方自治法の第100条で担保されている。わかったのう。みんな警察、警察というて頼るから、ここで、でも傍聴席も含めて刑事警察で飯食って、市議会議員で長いこと飯食ってるのは僕だけでしょう。僕が、一生懸命に警察に頼む前に調査しようと言うても、だれも聞かん。知らんのは、市長、恥じゃないと言うたでしょう。仕方ない、知らんことは。僕も、写真の撮り方知らんから、写真撮るときはあんたところに行って撮ってもらうやん。そうやろう。みんな知らなんだら知ってる人の意見をちょっと入れんかと思うで。へ理屈ばかりこねて。これ、してあったら、これでしてあったら、もう上田議員はもうこれは事実なんやから。 何で言うかいうたら、市長、これ単なる器物じゃないんです。これ、保安林なんですよ。これ、保安林やで、市長。器物損壊、言うけど。 のう、坪井主幹。保安林の大事な使命、存在感は防災でしょう。災害から山腹崩壊やとか、岩石の崩落から家や人の命を守るための措置でしょう。施策違うんかい。そうやろう。これ、一番大事な要件やろう、この保安林の指定の。幾つもあるのは知ってるけど、その中で最も重要な目的は防災でしょう、違うのか。 ◎農林水産課主幹(坪井辰実君)  確かに、議員おっしゃるように、いろいろな目的によって保安林は設定されますが、国土の保全、これがまず第一目的です。 ◆14番(大西強君)  市長。市民の財産、身体、生命を守る任務のある市議会議員がみずからの手で防災施設を破壊した。それから、どうですか、これ。上田議員は、今度の豪雨災害の後、市長や当局に防災責任を追及してますやろ。被害者の保護が生ぬるいと意見してる。電源開発にはのう、下流域の住民の命をば尊重するダムの運用をせえというて抗議してますや。一般質問のその上田議員の通告表を見てよ。何と書いてある。防災・減災対策の検証や市民生活の安全・安心の確保などについて質問してますよね。通告してるやろう。 これ、市長、あんたはその上田議員に、あんたが市民から預かっている大切な財産を破壊されてや、外から笑い物にされてよ、のう、市長。そして、そのやった本人に防災・減災対策を検証せえや言われとる。腹立たへんか。人にこんなことを聞く前に、我がのしたことを検証してからにせえ言いたないか。僕が市長やったら、言うで。そうやって答弁したらどうな。違うのか。自分が住民の命を危険にさらしておいて、どの口で言えるのか。僕は、見に行ってきたんですよ、あそこの山。ほんな、あの伐採で、右側の谷、土石流来てましたよ。あれ、丸坊主にしたところの下やったらどうするのよ。あれ、丸坊主の真下へ。ちょっと外れたあたけど、こっちの空き地のところへ来たあたけど、あれ刈ったところからそのまま来たったら人死んでるかわからん。そうやろう。これがあんたやったら、当局がやったあたら、上田議員にどんなに批判されたか。市長不信任案を出されたん違うか。それを考えたら、市長、厳しい処分を請求するべきですよ、司法関係に。そうでしょう。せやけど、もうできへんけど、これでは。 しかし、民事責任、行政責任はどのようにするかは我々議員の総意ですよ。警察では無罪であっても、時効で無罪であっても、常識で考えてこういう市議会議員が市民の命をみずからの手で危険にさらすようなことをした、それに対する議会の信用を失墜させたということをおのおのの議員がどう判定するかですよね。 時間がないんでね。 刑法第246条、「人を欺いて財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する。」 市長、この刑法第246条の詐欺罪は今言ったように罰金刑がないんですよ。重罪なんです。罰金刑のない罪というのは物すごい重い罪なんですよ。これで、市長、この詐欺罪で最高裁の判例でこう書かれたのがあります。聞いてよ、市長。 詐欺罪のごとく他人の財産権の侵害を本質とする犯罪が処罰されるのは、単に被害者の財産権保護のみにあるのではなく、係る違法な手段による行為は社会の秩序を乱す危険があるのである。 のう、市長。当局の担当幹部の指示をよ、従わんと、検査終わってから発注者が一番望まんことをする、こんなことで社会の秩序が守れますか。物すごい悪質じゃないですか。だから厳しく罰するんだと、最高裁は言うている。社会の秩序が守れないでしょう。受注者が発注者の担当幹部の指示に従わんとよ、それも市から物すごいようけ、交付金、補助金だけでも1,400万円ですよ、市長。工事金も入れたら2,300万円か2,500万円ぐらい、市からこの森林組合へ、税金投入しているやん。そこが、市の担当幹部の言うこと、指示に従わんと、これ、あいた口がふさがらんよ。 ちょっと、具体的にいうか、みんな、僕が、その詐欺罪、詐欺罪言うてるんで、ちょっとわからんところがあると思うから聞きますわ、もう。簡単に、僕のほうはもう証拠いうか、資料を持ってますから、みんなにわかるようにね。 坪井主幹、あんたは、平成22年12月14日、この事業の現場説明しましたね。そのとき、農林水産課から坪井主幹、平石主任、三本杉町内会の副会長、森林組合から上田理事、業務主任、来たね。そのときに、あなたは現場で説明したときに坪井方式を打ち出したわね。こういう範囲をこういう形で刈りなさいと、指示したんですね。それに対して、それは生ぬるいと、それぐらいやったら日当たりようならんからもっとやってくれと言われた。そのとき、あんたは絶対あかんと、これ以上絶対あかんと言うて現場で激論になったんですね。それは事実ですか。 ◎農林水産課主幹(坪井辰実君)  枝打ち、広葉樹の枝払いの説明をしている中で、地元住民の方から、今議員おっしゃるように、もっと切ってほしい、元伐りをしてほしいという話がありまして、ここでは元伐りはできません、そうやってその元伐りにこだわるのならこの事業はもうできませんという話をしました。激論かどうかは別として。 ◆14番(大西強君)  森林組合の業務主任が激論になったというて証言してるんでね。ですから、相当強い口調で、もうこれ以上切れというのやったらこの事業をやめるとまで言うたんですね。そうですね。 ◎農林水産課主幹(坪井辰実君)  そのとおりです。これ以上、元伐りにこだわるのならこの事業はしませんとはっきり言いました。 ◆14番(大西強君)  そうですね。そしたら、あなたは平成23年3月25日に検査した、そのときに、検査終わった後で元伐りする、要するに丸坊主にするのがわかったあたら検査通しましたか。 ◎農林水産課主幹(坪井辰実君)  検査は、4月5日の県の検査を指しているんだと思うんですが。     (「いやいや」と呼ぶ者あり) ◎農林水産課主幹(坪井辰実君)  とにかく、検査の日にちを決めた後、そういうことが本当に話し合われたのなら、検査はまずしません。     (「そうでしょう」と呼ぶ者あり) ◎農林水産課主幹(坪井辰実君)  検査はしませんし、2人を呼んで徹底的に指導します。 ◆14番(大西強君)  そうですね。当然や。 いいですか。もっと聞きたいんですけど、時間がないんで、ほかにいっぱいあるから。 いいですか、坪井主幹。 坪井主幹は、刑法は詳しくないと思うので、詐欺というのは人をだますのが、言葉で、言葉巧みに不良品を売りつけるのも詐欺だけど、そうじゃなくて、契約の大事なことを言わない、これも不作為の詐欺なんです。わかりますね。あなたは、絶対にこれ以上刈ったらあかん、刈ったほうはそれ以上刈ったらあんたが怒ってくるのわかってるわけ、検査通してくれんのわかってるわけ。だから、検査を受けるまでは坪井主幹の言うたとおり、言うことを聞いて、その指示に従って仕事をしたように見せかけて、検査通して工事金を受け取って、それで後を刈る。坪井主幹はまさか後で丸坊主にされるの知らんから、検査通してしもた。これを、詐欺、契約上の大事なことを言わないこと、告知しない、言うたら検査通してくれないからですよ。だから、あなたはだまされたんです。そういうことやで。 坪井主幹、刑事訴訟法第239条はこう定めてるんです。「何人でも、犯罪があると思料するときは、告発をすることができる。官吏又は公吏は、その職務を行うことにより犯罪があると思料するときは、告発をしなければならない。」、義務規定なんです。あんたは、公吏で、自分の仕事を通じて上田議員にだまされた。それで、検査を合格させてしもた。それで、工事金を支払った。だから、あんたは告発しなければならないんですよ。まあ、市長がやるやろうけど。まあまあ、そういうことなんです。 そして、詐欺罪と窃盗罪は違うんです。あなたがごまかされた工事金は28万円なんですよ。約27万円か28万円か知らんけど、そんなとこですよ。ところが、違うんです。詐欺罪の保護法益は、財物だけじゃないんです。あなたは、長い間、森林組合と、あんた農林長いのに、森林組合と長い間培うてきたこの森林組合との信頼関係ずたずたにされたんですよ、これ。違いますか。あなたは、この事業の担当幹部として大事な保安林、世界遺産を長いことつき合うてきた、信頼した森林組合に破壊されたんですよ。あなたの顔は丸つぶれというよりも、あなたのキャリアで一大汚点ですよね。そうでしょう。はらわた煮えくり返っていると思いますよ、あなたは。いいですか。そのはらわたが煮えくり返ったのが、被害なんです。いいですね。 詐欺罪の保護法益は、物と心。契約上の信義を裏切られた、それによってあんたはらわたが煮えくり返っておる、その精神的な苦痛を守るためにつくられた法律なんです。28万円の工事金は関係ない。関係あることはあるが、物と。だから、物と、窃盗と違うて、窃盗は、盗人は物とっていくだけですけど、詐欺というのは両方傷つけられる。物をとられる、だまされる。その心の痛みを担保する、補償するための詐欺罪が制定されてるんです。設置されてるんです。 ですから、それは、あなたは、それは長いこと森林組合と、そうでしょう。僕が聞きたいのは、あなたは、その森林組合のこの業務主任と長いつき合いだと思いますよ、上田議員が指示しなかったら、その名前言うたらあれですけど、その森林組合の職員は、あなたの指示は無視したと思いますか。上田議員の指示がなくて、その森林組合の長い間の信頼関係で、彼はあなたの指示を無視したと思いますか。どうですか。 ◎農林水産課主幹(坪井辰実君)  多分、しなかったと思います。 ◆14番(大西強君)  そうでしょう。そうですよ。のう、市長。 ですから、さっきからちょっとはしょって言うたけども、議員が市から事業をもらう、そういうところの理事になったり、監査を受けるところの理事が監査をするほうの監査委員になったり、こんなこと何回もあったんです。僕がそのことを言うと、法律では禁止されてません。だから、僕は、利権政治の排除に、市議会議員はそんなところにかんだらあかんとずっと言い続けてきた。一向に、その正義感が、正義感が一向にないから全然改まらない。こんな事件、起こるべくして起こったんですよ、市長。あんたは、なぜ起こったかいうてよう疑問視してるけど、僕はもう起こるべくして起こるから、ずっと言い続けてるんや。 ○議長(松本哲也君)  質問中でありますが、10分間程度休憩いたします。 △休憩 午後2時02分--------------------------------------- △再開 午後2時13分 ○議長(松本哲也君)  休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続行いたします。 14番、大西議員。 ◆14番(大西強君) (登壇) 質問を続行します。 市長、ちょっと今まで言うてきたけどの、捜査協力、警察の捜査に協力するというのは、勘違いしたらあかん。我々が調査している、権限のある議会が、あるいは市長が協力して当局が。それで、正しいことを、真相を、真相いうか、真相を究明するというけど、捜査協力で。その中で、これ犯罪やと、議会が、これはもう警察で処分、裁判所へ処分願うべきやということで衆議一決すれば、今まで調査した、集めた資料をつけて、それで警察へ告発する。警察は物すごい楽なんですよ。それが本当の捜査協力であって、権限のある議会に対してその資料を、あるいは答弁を拒否するということは、逆に捜査妨害になるんでね。 僕らかて、今こうやって言いやること全部警察に筒抜けやで。今、僕が質問したでしょう。その調査権、個人の調査権で今坪井さんに質問したんですよ。坪井さんの証言は、公のやから、証拠になるんです。これが、警察へ告発されたらね。この証言が、公の場で坪井さんが発言したのは証拠になる。そういうことなんです。 次、市長、刑法第247条、背任罪について質問します。 市長ね、市長は、市民から預かった大切な税金から多額の交付金、助成金を出している、いわば面倒を見ている森林組合に、あなたが市民から預かっている大切な文化財、財産を破壊された。だから、軽々に組合長の言いわけだけ聞いて、これからやで、事業の発注だとか補助金、交付金を再開するというような問題ではないことは自覚しといてよ。わかっといてよ。税金入れてるんやで、この組合へ。 せやけども、組合長の言うことが本当だとしたら、ほかの善良な組合員はどうなるんですか。被害者ですよね。そうでしょう。ほかの組合員はかわいそうじゃないですか。 ところがですよ、さっきも言うたが、議会に調査委員会がつくられてないんで、つくられてないんでの、森林組合長が言うていることが本当かどうかの証明、しようがないんよ。議会に調査委員会が設置されてたら、地方自治法で、そこで我がら議会が調査して、森林組合長の言うことが正しいと、上田議員個人の責任やということを、今言うた社会通念上、我がら社会常識で割り切って、そういう決定したときに市長に予算の執行を許可すれば、それは地方自治法で認められていますけど、それがないわけね。 すると、森林組合長が言うてることが正しいんかどうかは司法関係に任せて捜査してもろて、裁判所で裁判所の決定受けるしか公的な証明ないんですよ。森林組合は個人商店じゃないんですよ、市の助成金も入っているんですよ。森林組合長の温情で、森林組合長が言うている上田議員のおかげで森林組合はもう存続の危機に立たされているんだと。当たり前ですよ。22年度だけで2,500万円ぐらい市の金入っている、それストップされとるんですよ。上田議員に、森林組合長や森林組合、被害に遭うたんやと言うんやったら、背任罪で、森林組合長、背任罪で上田議員を警察に告発するしかないじゃない、告訴するしかないじゃないですか。証明してくれるところがないんやから。森林組合長個人の独断でできませんよ。市長も、そうですよ。市長も、調査権ないんやから。俺は、森林組合長と連れやさかい、かわいそうやさかい助成金出したるわって、そんなわけにいかんで。ちゃんと証明もらわなんだら。 僕は、そういうことも考えて調査委員会つくると言うたけど、否決されたんや、これ。そんなもん、役立たずの頼りない、市長、議会に高い給料払わんならんの、あんた。市民が納得するとでも思うのか。仕事はせんわ、責任は果たさんわ、給料だけようけくれと、これはまた2項で言うけど、議員の報酬で。 もとへ戻すけど、市長、森林組合の社会的使命は森林の保全でしょう。そのために、税金や交付金を投入して助成しているわけですよ、2,400万円、22年度で。その中で、平成22年度の交付金、助成金だけで1,400万円、その交付金、助成金の中に、市長、こんな名目があるんですよ、森林環境保全林整備事業補助金。 森林環境保全林整備事業補助金。森を守らんならん森林組合の大事な世界遺産やという保安林をよ、破壊するんやで。どういう表現してええか、あいた口ふさがらんいうか、もう、市長。こんな悪質な団体に、市長、軽々に補助金や事業委託らできませんよ。 上田議員が、森林組合に内緒でやった。それがばれて、怒られて、県も市長も仕事くれん、補助金くれん。当たり前や。これから、交付金や補助金を出す話じゃないんです。今まで出したのも返してくれ言いたいんですよ、僕は。そうでしょう。せやけど、ほかの組合員、善良な組合員がかわいそうや言うんやったら、ちゃんと組合長は責任持って背任罪で告訴したらいいんですよ。それで証明したらいいんです。証明できた段階で、市長、森林組合も被害者なんだということが証明されたら、これはもう交付金も助成金も事業委託もしたらいいんですよ。それを早くしないと、市長、豪雨災害で山腹崩壊でこれから森林組合の力かりんならんのでしょう。そのときに、うやむやに、この災害にかこつけて、きちっと証明されんままにやってもうたら困るでということ、どさくさ紛れに。そんな証明もなしに、市長が勝手なことして市民の税金を入れてくれたら、損害賠償の請求、僕が起こしますよ。 この項は最後にしますが、議会に調査委員会が設置されていない以上、上田議員を背任で告発して、警察の捜査と裁判所の判決を待って証明するしか方法はない。覚えといてよ。 上田議員は、税金を投入して助成をしている公共的団体である森林組合の理事という地位を利用して、みずからの政治活動の利益を図るために、組合の職員に指示して不法行為を行わせた。その資金も、組合の経費である。すなわち税金である。まさに、組合の私物化であります。 そのあげく、市民の財産を破壊し、森林組合に莫大な損害を負わせ、また組合の信用を失墜させた。その犯行は情状酌量の余地がない。 上田議員が、この件で議会にも市民にも謝罪しているのを見たことがない。何食わぬ顔をして議員活動をしているのを見るにつけ、この際、市長は、厳しい刑事罰、すなわち社会罰を、司法関係に厳しい処罰を請求すべきであると思い、この質問をしているのであります。市長の見解、答弁をお願いいたします。 ◎市長(田岡実千年君)  元警察官の大西議員さんには、いろいろ今法律を交えてお話しいただき、理解できたとこもありますが、非常に、このことについては、私にとって、まだこの場では判断いたしかねますので、弁護士に相談して、今後適正に処理したいと思います。 ◆14番(大西強君)  ちょっと、はしょりましたけども、時間が迫ってるんでちょっとはしょったんですが、今の市長の答弁、信頼してますから、僕の今の発言は、その弁護士さんに相談してもほとんど間違いないと思いますので、あなたがしなければ私がします。しかし、直接の責任者はあんたですんで、私はその2番目、議員やから。あなたが監督する立場上、2番目の責任なんで、あなたがしないときは私がしますけれども、やっぱり第一番の最高責任者が処理してくれないと、私はあなたの責任感を疑わんならんことになるんで、よろしくお願いします。 監査委員の北尾代表監査委員さんにお伺いします。 きょうは御苦労さんです。 ちょっと、先ほどからはしょりましたんで、聞き取れなんだと思うんですけど、きょうは代表監査委員の北尾さんに来てもらったのは、質問の中で言うてたように、私は、道理が通らないことは許せないんですよ。それで、新宮市の監査委員は2名なんですよ。3名あるとこは代表監査と代行を置くんですよね。ところが、新宮は、議会選出と代表監査の一般代表と2人なんですね。ですから、代表に事故がある場合は、もう一人の議会選出の監査委員が代行します。 ところが、この間の監査報告のときに、代表監査が病気かと言うたら、そうではないと。そやのに、東原議員が報告したんですよ。それに対して、私は議長に、おかしいじゃないかと言ったら、さっき言うたように、法律では禁止されてないと言う。そうじゃないでしょうと。議会の選出議員は、監査委員の代表になれないんですよ。なぜか。だから、きょう来てもらって、あなたも執行機関なんですよ。ですから、僕の、今調査受けるんです。監督受けるから、そこへ座っているんですよ。わかりますね。僕は、監査委員も監督する立場なんですよ。それで、代表がそこへ座ってくれてるんで、議会選出の東原議員はあそこに座ってるんです。自然でしょう。 ところが、この間、監査報告は東原議員が報告したもんで、東原議員がそこで私の質疑を受けたんですよ。ということは、議員が執行部の席に座る、そしたらその間東原議員は議会を欠席してるんですよ。不自然でしょう。 僕は、監査委員というところは、そういう法律に抵触せなんだら何でもええという部署じゃないと思うんですよ。やはり、不都合なこと、不合理なこととか、道理に合わないことは極力避ける部署だと思うんですよ。その倫理性と潔癖性を、より求められてると思うんですよ。 ですんで、きょうはわざわざ来てもらったのは、議会の皆さんに反省してほしい。僕は、ずっと言うてるんです。法律というのは、物すごくよくできてるんだと。僕は、地方自治法と40年つき合ってるんですよ。どんだけ読んでも、こんなええ法律いうか、民主的な理にかなった法律はないんで、僕は、もういつでも感心するんですよ。本当に民主的につくられてるんでね。 ですから、市長は、市長の、あんたの親族は監査委員になれんのですよ、兄弟は。なれんですよ。そうでしょう。公正にするために、そこへ規定してるねん。そこらですよ。兄弟はなれんけど、いとこは構わんのかい。そこが、倫理性問われるんですよ。親兄弟はあかんて書いてますよ。そやけど、いとこはあかんて書いてないんですよ。ほんだら、いとこは構わんのかと。そういう、法律に引っかからなんだらかまん、何のために市長の親族を監査委員にしないかというたら、市長を監査するわけでしょう。身内がやったら、手心加えるぞというおそれがあるからそういうふうに規定してるんです。 だから、やっぱり監査報告は、対外的な報告は、代表監査が病気じゃなかったら代表監査がしてくださいよと、それをお願いしたかったんです。 それで、もう1点、代表、もう1点、具体的にこの世界遺産の件で聞きたいことがあるんですよ。 いや、その議会の仕事を、あんたとこに任せてすまんと思ってるんですわ。僕も監査委員への監査請求には、賛成したんですよ。それは、代表、議会には、調査権は議会にあるんですけど、今回の事件は里山再生対策事業の予算も入ってますし、その森林組合へ市から税金が入ってるんですよ。そんなことで、帳簿の実地検査が必要かもわからんと、僕はやで。だけど、議会には実地検査権がないから、もしそういう必要あったら、僕の考えは、議会の調査と調査委員会と監査委員と協力してこの事件を解明しようと思うて、僕は、両方、調査委員会を設置提案して、ほいで監査委員へ監査請求、両方賛成したのはそういう意味なんですよ。実地検査権は議会にないんでね。あんたとこに実地検査権があるんで、補いながらするつもりが、議会が調査委員会の設置を否決してしもたもので、全部あんたとこへ任せつけたような恰好になったんで、それはすみません、それはおわびしますけど。 そこで、1点、あんたとこから報告上がったのは、この里山再生対策事業のときは適正に行われたって報告されたんや。しておきながら、工事金は返還するのが望ましいと。適正に行われたのに返還金として何で戻さんならんのですか。それはいいですわ。それは、あんたとこの決定なんで。 ところが、僕は、この間の監査報告聞いてて、それでだれを呼んだんだと言うたら、森林組合の組合長しか呼んでませんということなんですわ。森林組合の組合長は、監査委員にかかる前から、私には関係ないと報告書上げてるんですよ。報告書上げて、もう私は関係ないんです、これは上田議員がうちの職員使って勝手にやったことやと報告書上げてるのに、どうして上田議員も森林組合も現場で指揮して刈った、犯行を実行した、その当事者を呼ばなんだら調査にならんでしょう、監査にならんでしょう。 僕は、これは難しい問題じゃなくて、さっきから言いやるように、社会常識でしょう。現場で実行した人を呼んで話を聞くのがあれで、それをしないで、そういうその常識的なことをしないで、里山再生対策事業は適法に行われてたと。それで認定して、適法に行われたものに対して工事金は返還するのが望ましいとか、その監査委員に任せた議会が悪いんだけど、しかし監査請求制度があるんで、それに対して責任持って調査する監査委員がいかにもずさんかということで、僕は、その点も不審に思うんで、もし代表、反論というか、意見があるんだったら、いいですから、何でそういうことになったんか、答弁いただけたら。 ◎代表監査委員(北尾順二君)  それでは、ちょっと申し上げます。 今回の監査につきましては、法律上、議会要求監査ということになりますので、法律上行う部分が地方公共団体の事務に関する監査ということでございますので、例えば市が補助金等を支出する場合、法律、条例、規則等にのっとって出されたものであるか、支出については決裁、支出先等が正確であるかを、チェックを積み重ねていくということになります。 したがって、監査ということで、これ以外の目的、手段として行うということは、この法の趣旨に反するものと、私は解釈しております。 ◆14番(大西強君)  代表、そういうことで、代表にきょう来てもろたのは、今の答弁が欲しかったわけですよ。 だから、世界遺産の森の損壊事件を調査しようと僕が提案したことに対して、監査請求してるんやったら監査委員に任せたらええやないかと、監査請求しとるさかええやないかといって、本来の議会が自分たちの責任を回避した。それを、議員に反省してほしかったから来てもらったんです。えらいすみません。 自分たちが強力な調査権を保持して持っているということは、市民からそれだけの信頼を受けてるでしょう、議会は。それを、自分らの責任果たさんと、監査委員に任しつけて、それで我がらは調査せんでもええと、そういう無責任な議会に対して反省してほしいから。 すみません。ちょっと、市長、僕は通告してるんですが、議員報酬の日当制については、また今議会中に僕がまたいろいろ提案させてほしいんで、そのときに説明しますから。 この3番の、大石誠之助の名誉市民推挙についていうのが、これ新聞で、僕の告知してるんで、通告してるんだけども、これ新聞に載っているんで、それを聞きたいという人がおるそうなんで、ちょっと無責任なんでよ、これよかもう質問せんでも、ちょっと5分か6分、時間ください。 これ、質問、諮問委員会等設置して諮問するという有識者会議、文化人なんかに委嘱して有識者会議で議論してもらったら、いろいろ勉強になるんじゃないかと思うんで、提案させてもらったんですけど。市長、またその復旧がめどついたら考えてほしいんです。 それで、なぜ有識者会議つくってほしいかというのは、市長、これは「怒りを抑えし者」というもので、山本七平先生の伝記なんですよ、評伝。この山本七平いう人、皆ほとんど知らんと思いますけど、この人は、この人の親が三輪崎なんですわ。親が初代の市長の角源泉市長のおいで、いとこが大石誠之助のお兄さんに嫁に行ってたんで、この人のお父さんが物すごく大石誠之助に感化を受けてるんですよ。この人は、角源泉が東京へ帰って、市長をやめて、東京へ帰ったときに、この人の親、おいになるんですけど、同じ敷地へ家建てさせて住まわせたぐらい、おいなんだけど自分の子供みたいにかわいがってて、そこで生まれたんですわ。ですから、山本七平先生は、東京生まれなんで、だけども、この山本七平先生は、私のルーツは三輪崎やと、私の体にはクジラとりの魂が宿ってるんだということで、しょっちゅう三輪崎に来たんです、この人は。この人はどういう人かというと、この著者、稲垣武先生から言わせたら、昭和の巨人、ジャイアント、私が評伝するのは、おこがましいと。山本七平先生というのは、昭和の思想界の巨人だと言われる人なんですよ。もう、これ説明してあった。 それで、この本には、もちろん大石誠之助のこと、大逆事件から大石誠之助のこととか、みんな書かれてるんですわ。この人に物すごい影響を与えたんです、これ山本七平先生に。山本書店の社長ですけど、各大学の教授なんかしてる人なんですけど、それで、この山本七平先生自体が山本七平賞いう、大宅壮一賞ってあるでしょう、大宅壮一賞の選者で、自分の山本七平賞があるぐらいの新宮市にゆかりのある人なんですよ。 それが、もう手短に言います。それで、僕は、何で言うたかって、この山本七平先生は、和歌山県の県民文化賞をもらってるんですよ。それで、僕が思ったんですよ。もう、いっぱい賞もらってますよ。この先生は、もう自分も賞を出すぐらいで、人の賞もいっぱいもらってるんですけど、その県民文化賞をもらっているのを、僕、これ読んで、僕は、知事が、あるいは県の教育長がこれ県民文化賞をやれと1人で決めたんやないと思うんですよ。やっぱり、県民文化賞を選考するときに、やっぱり文化人らと相談して、県民文化賞を授与していいかどうか、僕は、協議したと思うんですよ。 それで、大石誠之助先生についての賛否が拮抗しているという状態の中で、これ以上、もう我々、低次で文化に疎い者が、賛成や、反対やと言っても、どっちもなかなか理論を言えんし、それだったら、市長、市長も専門じゃないですから、ですから、やっぱりこういふうなのを全部研究している人やとかのう、やっぱり文化に造詣の深い人たちに市長の諮問してもろうてよ、そして名誉市民にする、しないにつけても、どちらの言い分も、どちらの理論も、道理も、さっき言いましたように、どちらの道理もやっぱり聞いた上での、市長、最終的な決断してもらえんかと思って提案させてもろたんです。そのことも考えてもらえませんか。ちゃんとした答え、要らんですけど、どうですか、僕の提案。 ○議長(松本哲也君)  田岡市長。 ◎市長(田岡実千年君)  はい、ありがとうございます。一度考えてみます。 ◆14番(大西強君)  一般質問を終わります。     (「議事進行」と呼ぶ者あり) ○議長(松本哲也君)  12番、上田議員、議事進行。 ◆12番(上田勝之君)  ただいまの一般質問の質問者の発言中に、発言中といいますか、質問の中に際しまして、三本杉地区の世界遺産の森林伐採問題について、詐欺ではないかとか、さまざまな不適切な発言があったように、私は受け取れました。 その発言は、あくまで質問者の推測、憶測に基づく、いわゆる醸し出しの域にすぎない発言ではないかと、私は感じております。 検査後の伐採につきましては、もともと事業工期内に完了しているはずの伐採が工期内に完了することができず、本来検査終了後に伐採する意図はなかったものであります。 また、追加伐採に対する検査を回避する意図もございませんでした。あくまで、発注者である新宮市に対しまして錯誤に陥らせるようなことは毛頭ございませんでしたので、いわゆる詐欺ではないかとの見解はあくまで質問者の推測、憶測に基づくものであると思われます。 いずれにいたしましても、私自身、書類を送検され、捜査中であり、今後検察庁の捜査が行われ、判断にゆだねざるを得ない立場でございますので、この場にて詳細な説明については省略をさせていただきますが、一般質問者の不適切な発言につきましては、議長の職権において削除されたいと思いますので、その点の御考慮をよろしくお願いいたします。     (「議事進行」と呼ぶ者あり) ○議長(松本哲也君)  大西議員、ちょっと待ってください。 12番、上田議員の議事進行なんですけども、詐欺ではないかとかいうような疑問的な発言でしたので、必ずこれが詐欺だというふうには、私どももとっておりませんし、この一般質問は、議員個人の個人的な主観、まあ、主義主張を提言する場ですので、我々、ほかの議員がそうではないと思ってたら、大西議員の個人的な意見ですので、その辺は、もうこの場で御了承いただきたいと思います。 ◆12番(上田勝之君)  今の議長の議事進行に対するお答えですけれども、確かに一般質問というのは個人の考えやさまざまな意見を表明する場でもあり、当然議長の言われることは理解するところでもございますが、先ほどの一般質問に、あたかも罪名が、罪があるかのように決めつけられているわけですね。それは、私の取りようかもわかりませんけれども。 そういった意味では、ここはやはり議長の職権において、不適切な発言については抹消をお願いしたいと思います。     (「議事進行」と呼ぶ者あり) ○議長(松本哲也君)  14番、大西議員。 ◆14番(大西強君)  私は、議員として、先ほどから言いますように、個人的な任意の調査権は、それは、市役所の当局の事務にしか及ばんでしょう。及ばんでしょう。だから、当局にだけ質問したんですけど。私は、森林組合のそれを実行した職員の証言も得てる。それで、その証言が正しいのかどうか、調査委員会を開いて、そこでその人を呼んで、みんなの前で、この情報は正しいんかと聞きたかったわけですよ。そうでしょう。 それを、上田議員が否決したんですよ。そしたら、どうなるんですか。私は、この森林組合の職員の証言を信用するしかないでしょう。信用した場合、これは詐欺があるから告発すると言ってるんですよ。 僕は、言うてるでしょう。もし、これが本当だったら、本当だったらって言うてるんですよ。だったら、上田議員のしたことは、議員でありながら、執行部の発注者の幹部の指導を無視してやってると。選挙後に切ったるわと相談したという証言載ってるから、せやから、それを確認したいからしようと言ったら、本人が否決したんですよ。そしたら、しょうないと、これ警察行って、この言っていることが本当かどうか、告発せなしょうないのうといって質問したんで、何で抹消せんならんの。 ○議長(松本哲也君)  12番、上田議員。 大西議員の個人的な主観ですので、詐欺じゃないかとか、そういう文言にとどまってますので、決めつけてはないと思います。それで了承してください。 ◆12番(上田勝之君)  それは、確かに議長言われる点というのは非常に理解もするところでありますけれども、やはり私はその決めつけ、いわゆる醸し出し、お得意の醸し出しではないかと思っておりますので、その辺は議長の御判断にゆだねたいと思いますので、よろしく御配慮のほどをお願いいたします。 ○議長(松本哲也君)  わかりました。 10分間程度休憩いたします。 △休憩 午後2時50分--------------------------------------- △再開 午後3時01分 △榎本鉄也君 ○議長(松本哲也君)  休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続行いたします。 4番、榎本議員。 ◆4番(榎本鉄也君) (登壇) それでは、通告に従いまして一般質問をさせていただきます。 まず、今回3年保育の幼稚園開設に当りまして、保護者の皆様からの要望と大変な騒ぎといいますか、こういうふうになってしまっていることにつきまして、まず、私は、この教育環境整備計画審議会の一員でもございましたし、また同時に議会の教育環境検討特別委員会の委員長として、この議論に参加をさせていただきました者といたしまして、この問題につきまして何点か指摘をさせていただきたいと思います。 まず、率直に申し上げまして、これは苦言ですけども、やっぱり今回の行政の対応は、私ども審議会で丸1年間の議論を積み重ね、議会もそうですけれども、その積み重ねてきた者といたしましては、余りにもその内容の把握と理解に乏しいのではないか。また、今回は非常に拙速で、この表現は適切かどうかわかりませんが、非常に場当たり的な感が、私としては否めません。 まず、昨年12月議会なんですけども、私は、この幼保の、幼稚園の建設について一般質問をさせてもらいました。そのときは、まだ正式に当局のほうから3年保育の幼稚園の立ち上げの準備をしているということを聞いていなかったといいますが、私の中では認識がなかったもので、その答弁で聞き流してしまったものが多かったんですけれども。そのとき、当局は、幼稚園、保育所の再編計画として、当局の再編計画として教育環境整備計画審議会の答申が王子、蓬莱、丹鶴、千穂幼稚園を2園に再編し、大浜、熊野地保育所を1園として幼稚園と併設するという計画どおり、今回市民病院跡地に3年保育の幼稚園を建設し、その後蓬莱小学校跡地に幼稚園と保育所の併設施設を予定していると、このような見解を示しておりました。 しかし、私は、そのとき当局に一番聞きたかったことというのは、その審議会の答申がどうのこうのという以前に、なぜ全国的に見まして、今保育所の需要というのが大変高まっておりまして、2万3,000人以上もの待機児童がいる反面、幼稚園というものの施設、幼稚園の需要が減って、過去10年間で10万人減少している事実というのがありながら、新宮市は新しい幼稚園を、しかも3年保育の幼稚園を2つも新築するようなことをするのか、これが一番聞きたかったんですけれども、この辺についての明確な答弁というのがなかったんですね。この点について、再度、当局の見解をお伺いしたいんですけれども。 ○議長(松本哲也君)  平見教育部次長。 ◎教育部次長(平見善宣君)  今回、3年制の幼稚園を来春開園するわけですが、この目的の一つとしまして、一つには保護者の皆様の、特に3歳、4歳のお子さんをお持ちの方の選択肢を広げるということがあります。 これまで、幼稚園は5歳だけの1年間の幼稚園であったわけですが、3歳、4歳の子供さんをお持ちの保護者の方は保育園へお預けになるとか、そういう方法だったと思うんですけども、それを今回3歳、4歳の幼稚園へ受け入れるということで選択肢を一つ広げるんじゃないかということがあります。 もう一つは、連続した幼児教育を実施するということがあります。保育園のほうは、ゼロ歳児から5歳児まで連続した保育が実施されておるわけです。ですから、1、2歳で保育園に入りますと、上のお兄ちゃん、お姉ちゃんを見ながら育ちますので、4歳、5歳というふうに年長さんになりますと、下の子供さんの面倒を見たりと、そういうようないい面があったようなんです。 ところが、幼稚園は5歳児しかありませんので、就学前の幼児教育を受けさせたいという保護者の方は、5歳になると保育園から幼稚園へ移るということが多々ありました。その場合に、子供さんが、せっかくいい面で下の子の面倒を見るというようなこともあったわけなんですけども、5歳で幼稚園に移ったときに、やはり赤ちゃん返りするといいますか、だだをこねたりとか、そういうような状態になることも多々あったというふうに聞いております。 そういうこともありまして、幼稚園でも3歳、4歳、5歳の連続した幼児教育を実施したいということが前々から話されておりましたので、今回3年保育、3年の幼児教育を実施したいということで、始めるということでございます。 それと、新築で2園というお話ございましたけれども、まず来年度1園はオープンさせていただきますけれども、もう1園につきましては、するかどうかというのはまだ未定でございまして、この新しい幼稚園の様子を見て、今後、王子あるいは三輪崎、こちらでも3年間の幼児教育が必要なのかどうか、そういう保護者ニーズをアンケート等で調査して、必要があれば現状の幼稚園でもオープンできると思いますので、それはそれでやっていきたいなというふうに考えてございます。 ◆4番(榎本鉄也君)  長い御答弁いただきましたけれども、要は何が聞きたかったかというと、ハード整備の件なんです。3年保育の幼稚園を2園つくると、公立の幼稚園を2園つくると。まだ、つくるかどうかわからんけどもと言ってましたけども、一応3年保育の幼稚園1園と保育所に併設した幼稚園を1園つくると、こういう流れの中で、当局は考えてらっしゃるということがわかるんですけども、ここが、私が言いたいのは、この審議会、また特別委員会の議論してきた中身と違うということを申し上げたいわけなんですね。 この辺のところを、もう少しわかりやすく具体的に説明をさせていただきたいと思うんですけれども、まず教育環境整備計画審議会の幼稚園、保育所の議論というのは、何を主題としたか、教育長、これ御存じですか。 ◎教育長(坂本憙信君)  少子化による子供の減少ということで、幼保の部会におきましては、公立の幼稚園は必要だろうと。それで、その公立の幼稚園については、行く行くは1園であるけれども。 ◆4番(榎本鉄也君)  まあまあ、いいです。そういうことじゃないんです。 これ、あのね。 教育環境整備計画審議会の幼保の議論というのは、幼保一元化を主題としたんです。 ◎教育長(坂本憙信君)  その部分は、わかっております。 それで、幼保一元化について検討したということでありますが、いろんな討論の中で認定こども園については、まだ時期尚早ということで、将来の方向は見えていましたが、新宮の地域を考えた場合に究極はそういう方法であるんですけども、幼稚園一つ、それから保育園一つという方向で、その中で激変緩和という形で幼稚園は2園というふうになったというふうに伺っております。 ◆4番(榎本鉄也君)  ありがとうございます。いろいろと詳しく説明して。 それは、後で私が説明いたします。 要するに、私たちは、審議会というのは幼保一元化、あの当時、認定こども園という、今はこども園というんですか、要するに幼稚園と保育所の役割、これが非常に混同していて、先ほど言いましたように、保育所の需要が伸びて、そして幼稚園が本当に減ってきていると。そういう中で、どうやったら子供のニーズにこたえられるか、親のニーズにこたえられるかということで、幼稚園の文部科学省、そして保育所の厚生労働省のこのいわゆる縦割り行政の垣根を乗り越えた、この認定こども園と、こういうことの新設、これを新宮市でもう考えなければならないんじゃないかと、こういうことでこの幼保の審議に入ったんです。ですから、まずそこからが始まりなんですね。ですから、3年保育園というのは、その後に、そこの中から出されてきた答えといいますか、施設の整備なんです。 この答申の文章を読みますと、まさに教育委員会のほうで勘違いなされているというか、字面だけを見ますと、教育委員会のとおりなんですね。この答申の文書は、ハード整備として千穂、丹鶴、蓬莱、王子幼稚園を2園にし、そのうち1園は保育所と併設すると、このように書かれてあるわけです。そして、その次に、大浜、熊野地保育所を廃止、新たに1保育所を幼稚園と併設すると書かれているんですね。 そうすると、これだけ見ましたらハード整備間違ってないじゃないかと、さっき一つ幼稚園を開設するんだということになるかわかりませんけども、この議論は最初から幼保一元の議論なんですね。そして、それがこういうふうに表現されています。その後、このソフト整備ということで、幼稚園を2園にし、大浜と熊野地保育所を廃止、新たに1保育所を幼稚園と併設すると書かれて、またソフト整備の中で同一敷地内への幼稚園、保育所の併設も了承と書いてある。 こういう表現になった、これはどういうことかというと、さっき言った認定こども園の開設を議論してきたんですけれども、さまざまな議論の中の理由から、今の新宮市には時期尚早であるという結論に至ったわけです。しかし、将来的には国の流れや、そしてまた新宮市でも民間の経営ということであれば、こども園という方向性で進んでいかざるを得ないだろうと。そして、その進む道筋をつけなければいけない。こういうような結論に達し、だから保育所と幼稚園を併設し、将来的にこども園に移行できる環境整備をしましょうと。 ですから、認定こども園はできませんが、併設というところまでは各現場の人たちの、いわゆる審議会の中では了解されたということなんですね。それで、この意味をちゃんと把握していれば、保育所環境整備の幼保の、幼稚園、保育所環境整備のイの一番に、3年保育の幼稚園を単独で、しかも新築で保育所と併設ができないような敷地に建設するというやり方、やり方というのか、当局の対応、これは間違ってませんか。間違ってませんかって、当局はそれなんでしょうけど、もし審議会のとおりにやってるというんでしたら、それは違いますよと、私は言いたいんですけど、その辺、見解どうですか。 ◎教育部次長(平見善宣君)  この建設場所につきましては、小中学校の統廃合の関係でずっと協議を重ねてきたわけですが、保育ゾーンが王子小学校跡地ということで総合計画では定められておったわけですが、その後小中学校の統廃合の関係で蓬莱小学校と王子小学校の統合校は王子小学校へ建設するということに決まりまして、蓬莱小学校の跡地があいてくるわけなんですけども、総合計画では、この場所が市役所建設場所ということが位置づけられてございます。そのときに、この蓬莱跡地へ建てるかというような話もあったんですけども、このときには、まだ庁舎を建設という場所選定にまだなってございまして、そのときには千穂、丹鶴小学校の統合校が建設にかかるということで、千穂幼稚園を今度敷地外に移すということが、せっぱ詰まってた状態でございます。 これを西別館跡地へ移築するか、あるいはプレハブ等で移すかというような議論もあったんですけども、最終的に地元からそのときに御要望もありまして、そこに幼稚園を建設してほしいという要望もありまして、当時の市長がそこへ建設するというようなことを決定されました。その後、現市長になりましてから再度協議を重ねまして、時間の関係もございましたし、合併特例債の関係もありますんで、26年度までには複合施設建設ということも、ずっと後の計画がずっと続いてますんで、その場合に最終的に西別館跡地へ建設が決定したということが経過でございます。 ◆4番(榎本鉄也君)  今、経過をるる説明していただきましたけれども、実際やっぱりこの計画、この幼保の改革というのは物すごい大きな改革なんですね。そうすると、やっぱりその審議会の内容をきっちり精査していれば、そういう道筋は、私から言わせたら非常に拙速な部分があるし、またこっちで要望があったんで、その要望に乗りましょうというような、非常に場当たり的な、場当たり的というと非常に語弊があるかもわかりませんけれども、もっともっとちゃんと精査してくれよと言いたいわけですよ。 それで、もう少し審議内容というのを明らかにします。これは、ちゃんとホームページで議事録が載っているので、後で確認されたらいいと思いますけれども、審議会では最終的なまとめとして、委員長がこう言ってるんですね。幼稚園は2園とします。ただし、1園は王子幼稚園を活用し、5歳児の調整を行ってもらう。公立保育所は1園とし、幼稚園と近い場所で普通保育を行う。これが、委員長のまとめですよ。それで、そのときに、ある委員さんから、王子小学校の閉鎖を、要するに5歳児の調整が行われて、3年保育の幼稚園が軌道に乗れば王子幼稚園の閉鎖をすることを、この答申に明記してくれという声があったんです。 しかし、その後当局はこう言ってるんです。当局側、事務局側ですね。民間でも5歳児を受け入れてくれるようになれば、当然幼稚園も園児が減り、2園成り立たなくなるので、そのときには王子幼稚園を閉園しますと、こう言ってるんですよ、ね。これだけはっきり言って、ここまで言ったらわかっていただけると思うんですけども。審議会の答申は、まず幼保一元、認定こども園をつくるかつくらないか、それができませんけど、幼稚園と保育所を併設しましょう。幼稚園を3年保育にして、そして幼保一元の、もし民間でそれが可能であれば、民間に移行ができるんであれば、その後認定こども園になる可能性は残しておるということですね。だけど激変緩和をするために王子幼稚園、このときは王子幼稚園と言ってましたけれども、そこは明確にしませんでした。 幼稚園もう1園残して、そして5歳児の受け入れ、要するに今イレギュラーな形で5歳児が全部幼稚園に行ってるんですから、それを緩和しなきゃいけないんだから、その調整に1園を残しておくと。そして、それが軌道に乗れば、その幼稚園は閉園しますということです。そしたら、そう決めてるのに、先に3年保育の幼稚園を併設できないところに新設する、これは真っ向からこの答申に反するというか、答申どおりできないでしょう、もともと。だから、これは、私は、ここんとこのずっと保護者の説明会に参加させていただきました。当局側が、このように、こういうプリントですね、それでこういうふうに書いてあるから審議会のとおりにやってるんですというふうに言われてるけど、それは違いますと。そうではないんですよということを言っとかないと、この問題は、この審議会の答申というのは、本当に緻密に出しました。具体的に出しました。ですから、この答申の一つでも欠ければ、絶対3年保育とか幼稚園等の併設とかいう問題はできないんです。それをわかっていただきたいということなんです。 ちょっと、説明しますと、私は、当局側が答申と、さっきも言いましたけど、違うことに文句を言ってるんではないんですね。要するに、市当局が保護者への説明でこの答申どおりだということで説明されているんで、それは違うと。そうやってすると、全部が狂ってしまいます。さっきも言いましたけど、もう一回重複するかわかりませんけれども、審議会の答申は幼保一元化の検討が主たるテーマで、言いかえれば、幼保の一体改革を導き出した再編計画なんですね。それで、3年保育の幼稚園の立ち上げを単独でいきなり始めた今回の措置とは全く違うということを、まずそれを理解していただきたい。 ですから、審議会の答申どおりするのであれば、当然新築の3年保育の幼稚園を立ち上げるときは、熊野地、大浜保育所を廃止した新しい保育所を隣接させるということと、それに伴って幼稚園の保育料の見直しと公立の幼稚園と保育所の両方の定数の見直しをやって、また民間の保育所の経営者の皆さん、民間の保育所には5歳児の受け入れ態勢をしっかりやっていただけるようにしていただく。この作業を同時並行で進めなければ、これは絶対失敗するんですよ。絶対どっかがひずんでくる。それで、だからここの答申の12番目です、ソフト面の12番目にこういうふうにつけてます。今後の幼保、幼稚園、保育所のあり方(特別保育事業を含む)や定員管理等について、幼稚園、公立保育所、行政担当者を含む関係者による協議会を発足し、協議をすべきであるって、ここまで具体的に書いてあるんです。 それで、改めてお伺いしますけども、この協議会というのは持たれたんですか。 ◎子育て推進課長(葛原勇君)  その幼保の協議会でございますが、平成19年11月19日に設置してございます。そのメンバーでございますが、市立…… ◆4番(榎本鉄也君)  もう、メンバーとか結構ですよ。じゃ、何回やったんですか、4年たってます。 ◎子育て推進課長(葛原勇君)  19年の11月19日に第1回の協議会を開きまして、それから現在まで6回の協議を開催してございます。 ◆4番(榎本鉄也君)  6回ですね。19、20、21、22、23、4年の間に6回ですよ。 その開催日まで、一応そこまで聞いてもあれなんで、やっぱりちゃんと審議会の答申どおりというんだったら、本当に審議会の答申どおりにやってもらわないと、絶対に問題が出てくるんですよね。我々は、その代表でいろんな出てくる問題を審議したんですから。だから、こうしよう、こうしようというふうに合意形成なされていったんですから。だから、それが一つでも欠けてしまったら絶対問題が生じてきます。 それで、今回募集が始まった段階で説明会が2回開かれました。その前、私たちが保護者の方から若干陳情を受けたんですけども、直接、私、受けたんですけども、そのときに、なぜ学校の敷地内から幼稚園を出すのかとか、なぜ3年保育にするのか説明してくださいと言われたときには、本当にこの答申を出した平成19年から4年たっています。しかし、その間一体何をやっていたのかなという思いに駆られてしまいました。 やっぱり、ちゃんとこの協議会というのは重要だと思うんですよ。この協議会が、きっちり、4年の間にも少子化で子供の人数も減ってますから、絶対定数管理はしなきゃいけないんですよ。だから、本当にこういうことをきちんとやってなくて、その議論が醸成しないまま、いきなり今度は3年保育の幼稚園を建設するということになったら、それは絶対現場が混乱するのはもう間違いないことであります。 もう一回、長くなりますけれども、審議会と、それから議会の議論をかいつまんで概略を説明させていただきます。 審議会も議会の特別委員会も、幼稚園とは、保育所とはというところから議論してます。児童福祉法に基づく保育所、それから学校教育法に基づく幼稚園、しかしその中身はこの法律の軸の表現は違えども、ほとんど、いや、全く同じといっていいぐらい同じです。じゃ、幼稚園と保育所の職員の資格はというと、これも今の保育士さん、保育士の免許と同時に幼稚園の教員の資格も持ってらっしゃいます。だから、一緒なんです。 では、幼稚園と保育所はどうすみ分けされているのか。それは、結局保育時間の違いなんですね、4時間と8時間でしたっけ。それで、保育にかける、かけないという、わかりやすい表現をすれば、共稼ぎの家庭は保育所に預け、そうでなくて親が子を見られる家庭は幼稚園に行くということで、すみ分けられているんです。 では、新宮市の場合、どうなんか。新宮市の今の幼稚園と保育所、この幼児教育の現場はどうなっているか、皆さんももう言わなくてもわかっていると思いますけども、幼稚園が5歳児1年だけの保育で、しかも小学校の敷地内に建てられて、そして運動会も小学校と同じで、いわゆるプレスクール的な特色を出して、まさに小学校7年、義務教育といったイメージになっているんです。 しかし、私たち審議会も特別委員会も、このこと、このプレスクール的になっている、この幼稚園を、新宮市の幼稚園を問題視にはしてません。これも一つの特色であるというふうに、議論しました。でも、こういう幼稚園の体制になっているために、私も3人の子供を行かせましたけれども、親は、子供が5歳になったらほとんどが保育園に残らないで幼稚園に行かせるんです。そのとき、仕事をやめてでも幼稚園に行くということまで起こっているんです。これは、さっき言ったプレスクール的な、要するに小学校に入る準備期間ということで、そういうところだったら、やっぱり子供を持つ親は子供のためにと言って行かせます。 しかし、これも一つの側面なんですけども、もう一つ幼稚園に行く大きな理由があるんです。それは、幼稚園と保育所の保育料の格差、この問題があって、みんな幼稚園に5歳児になったら行かせるんです。新宮市の幼稚園の保育料が4,900円、これは県下でも最も低い設定だと聞いておりますけれども。一方で、保育所に2人の子供を預けたサラリーマン家庭ですと、その収入によりますけども、本当に月5万円以上の保育料になります。こんな大きな格差があるんです。これだけ聞いたら、やっぱりみんな幼稚園に行かせますよ、5歳になったら。 それで、審議会と特別委員会の議論は、この状況下に対してあくまで子供の教育環境という側面での問題点を議論したつもりなんですけども、まず行政が担うべきはスタンダードという統一した見解をここで出しました。それで、そこから始まって幼稚園のプレスクール的な体制は一つの教育環境としての魅力ではありますけれども、じゃそこに行けなくて保育所に残っている、本来保育にかける子供の教育環境の格差、これはどうするんだ。また、この格差は行政側が生んでしまっているじゃないかと。行政は、スタンダードでなければならない。また、そのために保育にかける子供を無理に幼稚園に入園するために親が仕事をやめるということや、またこのとき行政に対して幼稚園の学童保育を認め、援助してほしいというような要望が出てきていました。これを認めることは、行政が保育所を否定する、つぶしてしまうようなものです。 また、保育所側から今度見てみますと、本来保育にかけない、要するに親が子を見られる家庭でも3歳になれば保育所に預けるということが普通になってきている今、そんな状況下で保育所は本来就労している証明が必要になってきますが、保護者の中で実際うまくやれる人はうまくやって保育所に子供を預けています。しかし、うまくやれない人、変な表現ですけど、なぜ新宮市には3年保育の幼稚園がないのかという要望が出て、これは1年保育の新宮市にはその親たちの選択肢がないわけです。だから、本当に以前からその要望をずっと出し続けていたという状況があります。 何度も重複しますけども、審議会は決して1年保育の幼稚園、しかも学校の敷地内にあるプレスクール的な幼稚園をこれが問題だとしたわけではなく、審議の中では、ゼロ歳から15歳まで一貫した教育体制を新宮市としてつくり上げてはどうかというような意見もありました。 しかし、一方で幼児教育は子供自身が選択するものではない、できないんです。親、家庭の状況で選択されるため、選択肢は多い方がよい。そして、選択される場所は、環境は同じものでなければならないと、格差があってはならない、そんな意見もございます。そんな意見を、本当にかんかんがくがく論議の中から、まず幼稚園は学校の敷地内から外に出そう。そして、その幼稚園を3年保育にすると。そのときに、保育料の見直しを行い、保育所と幼稚園の保育料の格差を縮小しましょう。そして、市立保育所に5歳児で、そのときは市立の保育所は5歳児の受け入れはやってなかったんです。市立保育所に5歳児受け入れを検討してもらう、これらの改革案が合意形成されたんです。 本当に、今の説明でわかっていただけるんではないかと思うんですけど。この、だから幼稚園の3年保育ということをやるに当っては、幼稚園を学校の外に出すということと、保育料の格差を是正するということと、市立保育所に5歳児の受け入れを検討していただく。これは、公立幼稚園、保育所の定数管理の問題なんですけども、このことを同時並行で行わねばならないということ。また、これに至るまでの説明を、今度新しくなる保護者の皆さんに意識も変えていただかなきゃいけない。もう、今のあれでは、5歳児になったら学校の幼稚園に行くという意識がずっと保護者の中にはあるわけですから、それを変えていただかなきゃいけない。このことをやらないと、本当に現場が混乱してしまうんです、絶対。それで、混乱したんです。それは、わかっていただけるでしょう。 それで、長々となりますけども、じゃ議会はどうですか。議会の答申を、私がかいつまんで説明させていただきます。 議会の特別委員会はどうかというと、議会と審議会の答申内容はほぼ同じ方向性を出しています。議会のその議論は、まず行政は何をなすべきかということを考えた。それで、はっきり議会の、これ本当に特別委員会中間報告、結構ないがしろにされてるんですよね。これは、自画自賛ですけど、僕が書きましたけど、これは西洋一君という優秀な議会職員が、そのころ本当に特別委員会の一言一句を全部活字にしてくれてたもので、それを一生懸命つなぎ合わせてつくったんですけども。 本当に、かんかんがくがくやって、そしてこれは方向性としてはこれにまさるものはないだろうという自信作だったんですけども、思いっ切り小学校の、小中学校の改革案のときに、市当局から、その当時の市長から全く違う答申を出されまして戦った覚えがありますけど、まあ、それ余談ですけども。 ここに、公立として役割を担うべきは幼稚園であり、保育所については将来的にすべて民間に移行していくことが望ましい。また、幼保一元化、認定こども園については時期尚早であり、民業圧迫という懸念が払拭されない限り公立で建設するというい議論には至らないと、このように明確に書かせてもらいました。そして、将来的に幼保一元化の施設が民間主導で運営できる状況になった場合を想定し、できれば同じ敷地内に建設するのが望ましいと、こう書きました。それで、その前に、旧新宮市内には幼稚園、保育所1園、激変緩和のため当分の間王子か千穂幼稚園を利用して、もう1園残すと、こう書いてます。 これをちゃんと読んで、総合的に解釈してもらえばわかるんですけども、幼稚園、保育所の幼児教育は将来的には民間主導で行うべきというのが、議会の結論です。平成19年は、ちょうど小泉改革、三位一体改革のころで、地方も大変苦しい財政状況がありました。これは、今も変わりませんけども、その際民間でできることは民間でという行財政改革の流れの中から、こういう結論が出てきたということが言えるかもしれませんけども、しかし4年前ですが、今もこの流れは、私は、変わっていないと思います。今風に言えば、私たち議会は、このとき幼児教育の事業仕分けをやったんです。ですから、私が最初に言いました幼稚園を新築で2園もつくるという当局のやり方は、議会のこの方針に真っ向から逆行してるじゃないかということなんです。それに、保育料を4,900円に据え置くことは保護者にとっては大変ありがたいことですけれども、新たに3年保育を始めるに当って、財政的には大変厳しい状況だと、私は判断いたしております。 また、そのことによって、3歳児、4歳児の学童保育などという要望が出てきて、それにこたえるなどということになれば、一体行政は何をやっているのかという、この批判は免れないと思います。行政優位の体制ができ上がって公立人気に拍車がかかり、民間主導とは真逆の体制ができ上がります。幼児教育を社会主義化するつもりですかみたいな話ですよ。ですから、議会の、その当時の特別委員会の立場からいくと、そういう見解なんです。 だから、今の3年保育だけなんですけど、あの土地に新築でやるということについては、どちらの答申にも当てはまらない。また、それを急いだことによって今まで審議してきたいろんな問題点が一挙に、またせっかくその問題点を解決するためにやったのに、それを先行したために一挙にまた振り出しに戻って、また出てきてるんです。そういう状況だということを、よく認識していただきたいなと、こう思います。これでどうせえと言われても、これはまた行政の判断なんですけど。 若干、視点変えます。 幼稚園は、学校教育法に基づいて教育委員会の管轄です。市長は、介入すべきでないという考え方があると思いますけれども、今るる御説明申し上げました、私。市長は、この間、説明会にも一度御出席いただいたと思うんです。この問題についてどのような見解をお持ちですか。 ◎市長(田岡実千年君)  先日から、3年の新幼稚園の要望をいただいたり、説明会に参加する中で、非常に保護者の皆さん、そしてまた周りの方々も含めまして、幼児教育には御熱心であられるなというふうな感じを受けております。 そんな中、新宮市としては、今が一番この幼児教育の変革の時期だと思っておりますし、今議員説明いただきましたこの再編整備、教育環境整備計画審議会の19年3月に市長に出されました再編整備の答申も熟読させていただきました。そんな中で、先ほどこれに沿ってないという御指摘はいただいておるところでありますが、私なりには、このソフト整備の1番目に、幼稚園では3歳から5歳の3年間の教育課程を実施すると。これ、答申どおりだと感じておりますし、2番目の幼稚園を学校敷地から切り離すというのも、まさにそのとおりだと感じておりまして、ただ保育料の案というふうになっておりますが、月額6,300円というところは少し違っておりますが、ほぼこの答申どおりに今進んでいるんじゃないかという気はしております。 ◆4番(榎本鉄也君)  今、違うって言うた。熟読したって言うて、ほぼ同時に……、今まで口角泡を飛ばすやないけど、一生懸命言った僕は一体何だったんだの思いです。 休憩しましょうか。 ○議長(松本哲也君)  質問中でありますが、10分間程度休憩いたします。 △休憩 午後3時46分--------------------------------------- △再開 午後3時58分 ○議長(松本哲也君)  休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続行いたします。 4番、榎本議員。 ◆4番(榎本鉄也君) (登壇) それでは、気を取り直して。 市長、いいんですよ、市長が考えている幼児教育環境。私は、これがその審議会の答申に即したものであると。私は、審議会のメンバーとしては違うよということを言わせてもらったので。だけど、要するに、私は、市長が一つの案、ビジョンをお持ちであれば、それをちゃんと明確に成案として示して、そして、要するに全体像をちゃんとお示しになって、そしてこうなるから今この3年保育を始めているんですという明確なものがあれば、この問題はおのずと一つ一つ糸がほぐれるというか、そういう形につながっていくというふうに思います。 かなり、さっきの一撃はきつかったもので、これを言うのが精いっぱいなんですけど。 ちょっと変えまして。変えましてというか、保護者の皆さんの要望というのは、今回この3年保育の幼稚園を新設するに当たりまして、3歳児、4歳児の定員数をふやしてくれというふうな要望でございます。 それで、これはもう私の考えを述べさせていただきます。これについてはまだ議論が必要だと思いますので、で、また答弁が怖いので、答弁は必要ないんですけれども。この今回の3歳児から3年保育の幼稚園の定数の考え方について、私自身の考え方を述べさせていただきます。 当局は、答申に書かれてあるこの幼稚園2園の合計定数は3歳児30人、4歳児40人、5歳児100人、計170人という数字から、今回1園のみの設置だからその半分、単純に半分にして3歳児15人、4歳児20人、5歳児50人の定数にしたというふうに説明をしておりましたけれども、これは、この答申の定数はただ単純に半分という設定は、私は、先ほども説明してきましたけども、この3年の幼稚園に至るプロセスから考えたら単純に半分にするという数字は全く私にとっては根拠がない数字であります。 先ほどから述べてきましたように、答申は、幼稚園は2園とし、ただし1園は5歳児の調整のために王子幼稚園を活用するというふうに先ほど説明しましたですね。そういうところから答申どおりに設定するとしたら、当然今回は3年保育の幼稚園を向こうに1園だけ新設するんですから、今回は3歳児30人、4歳児40人、そして5歳児はその新設幼稚園と王子幼稚園の合計で100人、これはどちらかの5歳児調整をすればいいわけです。それで、計170人とするのが妥当というか、私たちの、あの平成19年の審議会の答申では、ここまでは合意事項なんです。 だから、そこまで、そこの定数を設定すべきではないかなというふうに、私は思います。 ちなみに、今の応募人員がわかればちょっと教えていただけませんか。 ○議長(松本哲也君)  坂本教育長。 ◎教育長(坂本憙信君)  3歳児は抽せんしましたが、15名。それから補欠が5名です。 ◆4番(榎本鉄也君)  応募してきた人数を言っていただければ結構です。 ◎教育長(坂本憙信君)  20名です、3歳児。4歳児が、きょうの時点で1名辞退がありましたので、18名です。5歳児60名。 以上です。 ◆4番(榎本鉄也君)  この数字から見て、私は、その定数設定は十分、先ほど私が述べました合意事項であります3歳児30人、4歳児40人、そして5歳児を王子幼稚園と調整して100人ということに設定してもいいのではないかと、私は考えています。 ですから、補欠ということは今回は出さない、そうすべきであるというふうに、私は思っております。それで、なぜその補欠を出すな、応募人員の受け入れを全部するかといいますと、この3年保育の幼稚園の設置を、先ほども説明しましたけど、待ち望んでいたのは本来保育にかけない子の保護者なんです。 審議会の議論ではそのことに対して、保護者の就業条件により保育にかける、かけないという区分を明確にするというふうにもちゃんと結論づけているんですよね。しかし、今回の応募に当たっては、全員定員オーバーの際は抽せんということで、せっかく3年保育が設置されたにもかかわらず、保育にかけない子供が入園できないケースが出てくるかもわかりません。それでは何のためにこの3年保育を開始したというか、この改革の趣旨に沿わない。 今後、保育にかける、かけないということの保護者説明を徹底して行うということなどの措置は、ちゃんと議論しなきゃいけないと思いますけれども、今回はモデルケースだとよく言われています。最初の設置の幼稚園なんで、私は、この定数設定は30人、40人、100人。そうしますと、応募した子どもたちはすべて入園、今回可能という形になると思いますけれども。それをすべきではないかというふうに思っております。それが、私の見解であります。 それと、もう一つは保育所の定員なんです。公立保育所側の定員なんです。これが、現在何名になってますか。 ◎子育て推進課長(葛原勇君)  公立の保育所、熊野地、佐野、大浜保育所の定員は、熊野地が65名、大浜保育所が75名、佐野保育所が60名となってます。 ◆4番(榎本鉄也君)  熊野地と大浜を足したら何名に。 ◎子育て推進課長(葛原勇君)  140名です。 ◆4番(榎本鉄也君)  この定数を120名に変更する。この作業は必要だったと思います。そうすることによってこの審議会の合意事項は守られているわけですから、その状態で発足してはいかがかなと提案をさせていただきます。これは、また今後議会でも議論になると思いますけれども、そういう過程を経ないと恐らく答弁はできないだろうと思いますので、そこまでにさせていただきます。 この項の最後に、今回このような問題に発展した理由はやはり当局側の対応にあると、私は、それは当局側に認識をしていただきたいと思います。 幼稚園を学校の外に出して3年保育にするということは、大変大きな幼児教育の改革であります。審議会でも特別委員会でも、それを1年かけて合意形成してきたわけです。ですから、この改革を進めるには、本当に周到な準備と保護者への丁寧な説明がなされるべきだったと思います。 それと、最初に私は場当たり的と言わせていただきましたが、この幼保の問題だけではなくて、最近の当局の対応はビジョンがないのではと感じられることが多くあります。 例えば、今回のもう一つの保育所の保護者から出されている陳情について、この当局の対応もここでは通告をしていないので議論いたしませんが、これも幼保の改革の再編にかかわっていることですし、防災という側面から見れば行政は1保育所だけの要望に対応するのかという批判は出てくると思います。 今回、審議会の答申がどうのこうのという前に、すべては新宮市の幼児教育はどうするというビジョンが明確でないために起こった問題だと思います。 先ほども、市長に申し上げましたけども、早くこの新宮市としての幼児教育のビジョンというものを具体的に審議会どおりだどうのこうのという話ではなくて、新宮市の教育ビジョンをしっかりと明確にして私たち議会にも示していただいて、そしてまた保護者の皆さんにもしっかりとした説明をしていただきたいということをお願いいたしまして、この項を終わりたいと思います。 じゃ、次、行かせてもらいます。台風12号被害の復旧から復興へということで、何点か質問させていただきます。 私は、台風の災害後の初めての議会に、このときは全員協議会だったと思いますが、復旧と復興の違いについて当局と議論させていただいたと思いますが、宮城県知事の村井嘉浩氏がある雑誌にこう書いておりました。「沿岸部は津波ですべてを失ってしまいました。家だけではなく、仕事も職場も失ってしまった方が大勢いらっしゃるのです。そのことを考えるなら瓦れきを撤去し、きれいにして、ただ津波前の状態に戻せばいいというわけではないことがわかります。復旧と復興は似て非なるものです。復旧だけでは沿岸部は人のいないゴーストタウンになってしまいかねません。復興には、未来につなげるための施策が必要なんです」、このように述べていまして、その後に元兵庫県知事の貝原さんの話を紹介されて、「貝原さんは、震災当時の知事として神戸の町をもとに戻すために奮闘された。その結果、町はもとに戻せたものの、残念ながら活気は戻らなかった」ことを紹介され、「私も知事として10年先、いや50年、100年先まで見据えて沿岸部の復興をしなければならない」と、このようにおっしゃっております。この言葉は、非常に、私たち、この台風被害の復興に当たる私たちに大変参考になる話ではないかというふうに思います。 しかし、まだ私たち市長の新宮市のこの災害からの復興への決意、またビジョンということを聞いておりません。ぜひ、この場で語っていただけませんでしょうか。 ○議長(松本哲也君)  田岡市長。
    ◎市長(田岡実千年君)  発災から3カ月が過ぎたところで、11月30日に災害対策本部を閉じさせていただくことができました。閉じさせていただいたのは、仮設住宅へ避難所から引っ越ししていただくことができたりとか、初期の混乱がおさまってきたことにより閉じたわけでありますが、その明くる日から新宮市復興対策本部を立ち上げさせていただいております。 この計画というのは、これからということになるわけでありますが、もとどおりの生活を送っていただけるとともに活力のある新宮市を取り戻す、またこれを機に発災以前より活気ある新宮市づくりを行っていきたいと、そういうところであります。 ◆4番(榎本鉄也君)  私は、市長にまず復興の全体像というのを示していただきたいと思います。 今、当局としては本当に一生懸命復旧の作業に全力を挙げていると思います。しかし、先ほどの村井知事の話にもあるように、もとに戻すだけでは活気は戻らないわけであります。ましてや、新宮市の場合、もともと人口減少、経済の疲弊が続いていたわけですから、復旧だけではもとにも戻らないと思います。ですから、早期に復興計画を策定して、新しいまちづくりのビジョンを示して、それに向けて全力を傾注していただきたい、このように思います。 具体的な議論をしたいと思いますが、先週の土曜日、3日にJRが待望の開通をいたしました。復帰をなされましたけども、また今議会では川舟の再開が予算化されてました。また、雲取温泉などの復旧ができたという、非常に喜びの声が聞こえてきております。 これらの観光施設の、いわば復興ということについてはどのようにお考えなのか、非常に抽象的な質問で答えにくいかもわかりませんけども。 いいですよ、我と思わん方が言うてください。 ◎経済観光部長(鈴木俊朗君)  先ほど、議員がおっしゃったように、単なる復旧ではなくて復興ということについては、私どもも観光のポジションとしては十分認識をして、これからいい計画をというふうに今頑張っているところです。そういった中で、今おっしゃってくれたJR西日本の再開、あるいはグリーンランドの再開、あるいは川舟再開に向けて、それで我々のポジションでありますさつき、これもちょっと時間かかりますが、絶対に温泉の灯は絶対に消さないというふうな、そういう心構えで今回、新年度もかかる予定でございます。 そういった基本になる部分は、やはりしっかりとベースはもとに戻す。ただし、それを先ほど来議論になってるように単に復興するんではなくて、これまでの、例えば経営手法であるとか、あるいは統合的な、総合的な連携とか、そういったものが過去欠けてたということは間違いのないことでございますので、そういった部分で網羅的といいますか、トータル的に点と点を結ぶ、あるいは施設と施設を結ぶ、そこへかかわる人たちを結ぶというふうな新しい視点をぜひ盛り込んで、新しい観光、交流振興を醸し出していきたいというふうに今思っております。 ◆4番(榎本鉄也君)  今、御答弁いただきましたけれども、前回、私、熊野川の……、ごめんなさい、初めての全員協議会だったんですけども、今いみじくも課長がおっしゃってたように、この熊野川地区の道の駅とか、川舟のもそうですけども、さつき、またドライブイン志古、そういった観光施設が全く破壊されていたんで、この際にこれを一つに結集させて、それで熊野川の観光拠点としてはどうかという、こういった意見も、意見といいますか、そういうビジョンを描いている話も聞いたんですけども、これに関してはどうなんでしょうか。そういう……。 実際、あれだけの被害があって、そしてこの被害がいつまた起こってくるかもわからない。こんな状況でまた同じところに復旧しても、どうなんだと。 ◎企画政策部長(坂地伸三君)  道の駅が被災をした中で、志古のドライブインを拠点とした、これは民間ですけども、民間と行政が一つの地域戦略的にやっていく場所というのは志古の部分が一番いいんじゃないかと思ってます。 あの部分は、伊勢道と熊野古道へ結ぶ一つの、陸で言えば結接点、それで川でいけば、そこへ川舟等を持っていくことによってゆったりと流れる川舟と、そして上流はスピード感あふれるジェット船ということで、これも非公式ですけども、国のほうから、この際道の駅をあの分を持っていったらどうかなというような提案もいただいております。 それで、熊野交通からのほうも、リニューアルして災害を受けて、もう一度リニューアルするという中で大変な事業費を投資するわけですので、この際もう少し拠点的な部分で何とか行政の考え方を聞きたいというふうなお話もいただいておりますので、構想的にはどちらかといえばそちらのほうへ移行すればどうかなという感じは持ってます。 ◆4番(榎本鉄也君)  時間的にあれなんで、飛ばします。 ちょっと、視点変えます。次、行きます。 災害復興と総合計画との整合ということで伺いたいんですけども、やはり今市民の関心は文化複合施設はどうなるかということではないかなと思います。これについては、本年度予算の基本設計計画は来年度まで凍結という報告を受けておりまして、でも、これ凍結といいましても年度を超えて凍結というようなことは考えられないので、早い話は基本設計自体中止ということになるわけです。そうなると、文化複合施設そのものの話はすべて振り出しなのか、今度再開しようとしてる25年度はどっから始めるのか、変な話ですけど。一体、どういうふうに、文化複合施設の話は存在しているのか、一回御破算になったのか、そこら辺のところを確認していただきたい。 ○議長(松本哲也君)  中岡教育部参事兼文化振興課長。 ◎教育部参事兼文化振興課長(中岡保仁君)  23年度、今年度はこういった状況でできなかったということで、それは御理解いただけると思います。そして、来年度も時期としてもなかなか難しい状況であるというのも御理解いただけると思います。 その中で、私どもは、その間基本計画はできておりますので、その基本計画を温めて、それでその中で足踏みして、そういう期間があるとしましたら、よりよい方向性を探るようなチャンスと、機会ととらえまして、それをより深めていくような、計画、より深めていくようなものに今後やっていきたいと思ってございます。 ◆4番(榎本鉄也君)  基本計画は生きているということですね。 ◎教育部参事兼文化振興課長(中岡保仁君)  あくまでも、基本計画は文化複合施設の骨子といいましょうか、理念的なものを並べておりまして、それは変わらないかと考えてございます。 ◆4番(榎本鉄也君)  市長は、凍結ということはどういうふうに考えているか、市長の言葉で表現してください。 ◎市長(田岡実千年君)  凍結というのは、この23年度の文化複合施設に関しては設計料を凍結ということでありまして、今中岡参事のほうから説明申し上げましたように、基本計画はそのまま生きております。 ◆4番(榎本鉄也君)  非常に総論的な質問で申しわけないんですけど、各論はやっぱり委員会でしっかり議論したいと思いますんで、まず方向性だけ教えていただきたい。 まず、市長は、この災害後に、3.11以降といってもいいかわかりませんけど、まちづくりに関しては一貫して災害に強いまちづくりという答弁をされてる。これについて伺いますけども、この災害に強いまちづくりは総合計画の特進プロジェクトの変更を意味するものなのか、そうでないのか、どのようなビジョンを持ってそう言われてるのか、明確に答弁いただきたいんですが。 ◎市長(田岡実千年君)  私たち行政がする仕事で一番大切なのは、その3.11と、また今回の台風12号を受けまして、安心・安全の災害に強いまちづくりだということを強く感じておりまして、その中で特進プロジェクトというプロジェクトを中止するわけにはいきませんので、ただこの財源のこともありますので、少しの延期ということは考えていかなければならないというふうに思っておりまして、やめるということではございません。 ◆4番(榎本鉄也君)  この前、文化複合施設の凍結に関する議員説明会のときに、凍結の是非については議会としては意見が割れました。そのときの当局の答弁の中で、ちょっと聞き違いがあったら申しわけないんですけども、議会からの文化複合施設の建設を速やかに実施しなければ新宮市の経済は大変厳しい、待ったなしの状況だという意見が出されました。これに対しましてそのときの当局側の答弁では、いわゆる今回の災害特需による経済効果がある程度期待できるというか、あるということを発言されたと記憶しております。 しかし、現実私たちのちまたでは、災害特需の経済効果が現れるまでには2年から3年かかるだろうと。その間が問題なんだという分析もございます。この点について当局側は、この新宮市のこの経済動向、今後の、どのように分析しているんですか。そういう分析してない。 総務部長、たしかあのとき答弁されたと思うんですけども、総務部長はどういうふうな見解をされたのか。 ◎総務部長小山壽行君)  公共事業が、これまでは景気対策としてよく、例えば2次補正、3次補正という中で使われてきたということは、これは即効性を期待して国が補正予算組むなりして景気の刺激策をやってきた政策の一つだとは思っております。そういう意味で、変な形ではありますけども、今回の災害の復興・復旧に向けた予算執行については、それなりの経済の刺激という点では効果はあるとは考えております。 そのほか、今おっしゃられた文化複合施設が期待される分ももちろんあるわけですから、それは市長答弁、今申し上げたとおりで、これをどのタイミングで取りかかれるかということは、全体を見きわめた中で考えていきたいというふうに思っております。 ◆4番(榎本鉄也君)  今、本当に経済の動向というのをしっかり分析していって、その上で的確な施策を、優先順位、いわゆる復興についての優先順位というのが出てくると思うんで、的確な政策を打っていただきたいなというのが、この質問の趣旨なんですけども。 それで、私は、この議会に出された川舟の再開についても、もっと慎重にやれという意見もございましたけれども、今ともかく仮復旧でも営業活動を始めていこうという、その活力に対しては、やっぱり市は優先的に全面的にバックアップしていくべきだと思います。 そして、またこの文化複合施設に関しましても、凍結といって全く何も手をつけない、また完全に中止してしまうということは市の経済にとって大変大きなマイナス要因になっていると思います。 先ほどの村井宮城県知事が言われていた、いわゆる未来につなげる施策、そして10年後を見据えた復興計画、これが今一番必要なことだと、このように思っております。ぜひ、市長の政治判断、イニシアチブ、これが必要と思いますので、この点を踏まえて市長にリーダーシップを発揮して優先順位をつけて頑張っていただきたいというふうに申し述べさせていただきます。 もう、あれなんで、最後、ダムについて若干だけ触れます。 今回の災害で、1人の行方不明者と13名のとうとい命が奪われました。そして、そのうち約半数が水死という状況の中で、被災市民の声は、ダムがなければこんなに急激に水位は上がらなかった、ダムの放流が生んだ悲劇だと言われております。しかし、ダム側J-POWERは、利水ダムではあるが運用規定に基づき最大限の努力はしたと、ダム操作に問題がないと、まさに責任は予想をはるかに上回る雨だったと、非は認めておりません。このやり取りを、私も実際やってきまして、今の福島の原発問題とそっくりだなという感がいたします。 先だって、J-POWERからの義援金受け取りを拒否されましたけれども、市長は、今回災害とこのダムとの因果関係についてはどのような見解をお持ちでしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  もし、今回事前放水をしていただけてれば、これほどの洪水にはなってなかったかもしれないというふうには思っております。 ◆4番(榎本鉄也君)  最後の結論で、ちょっと言いたいことだけ言わせていただきます。 議会は、一致してこの電源開発に対して利水から治水へ、人命優先のダム運用規定の見直しを求めていくことを決定いたしております。私自身、ダムについては全く無知でございましたけれども、実は私の父が、私が幼いころ、まだ幼稚園にも入っていないころだと思いますが、電源開発のダム建設現場で働いておりました。父は、よく、ダムができたから熊野川の水害がなくなると言っていたのを覚えております。 しかし、今回その全く逆の訴えを自分が議員としてその電源開発にしているわけでありますが、何か変な因縁を感じますが、今回いろいろダムについて調べていますと、熊野川に11のダムがありますが、そのすべてが発電目的の利水ダムで、治水ダムが一つもないことがわかりました。ならば、なぜ私の父はダムができたから水害がなくなると言ったのか、父が生きていればすぐ聞けますが、それもかなわない今、いろいろ推測するに、熊野川の住民、または私たち下流住民はいろいろな理屈を聞かされ発電ダムをつくるというこの国策、これは電源開発を中心とした熊野川開発全体計画という名称になっているそうですけども、これに誘導されてきたのではないかなという疑念を抱いてしまいました。 しかし、この国策が、私は、悪いと言っているのではなくて、当時はまさにその電力供給が高度成長への大きなパワーとなって日本を発展させてきたのだと思います。しかし、あれから50年、半世紀が経ちました。ダムは、濁水問題に始まり、さまざまな今まで私たち下流住民が聞かされてきた理屈とは全く違った矛盾が露呈してまいりました。そして、とうとう今回大水害で6名ものとうとい人命が損なわれるということに至ったわけであります。 私は、今こそこの国策に対し、我々地域住民が徹底したその検証と見直しを迫らなければならないと思います。今回の水害におけるダムがなければという住民の声、いつ襲ってきてもおかしくない東南海地震によるダム決壊の恐怖、この住民の不安を完全に払拭するまで電源開発、国へ訴え抜くことを、住民の生命、生活、財産を守る我々市政の義務だと訴えて、ちょっとアジ演説みたいになりましたけど、一般質問を終わらせていただきます。--------------------------------------- △延会の宣告 ○議長(松本哲也君)  お諮りいたします。 本日はこの程度をもって延会したいと思いますが、これに御異議ありませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(松本哲也君)  御異議なしと認めます。 よって、本日はこれをもって延会とすることに決定いたしました。 あすは午前10時から会議を開きます。 本日は御苦労さまでした。 △延会 午後4時34分...